高齢者の見守りサービスとは

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高齢化が進む現代において、高齢者のひとり暮らしは珍しいことではありません。しかし歳をとった親のお世話をしたいと思いつつ、次のような理由で一緒に住めずに遠くから心配している人は多く見られます。

・自分の家庭がある
・転勤が多い
・本人が今まで住んでいた場所を離れたくない

離れている家族が一番心配なのは、元気に暮らしているかどうかの安否でしょう。そこで、「高齢者の見守りサービス」が注目されています。

見守りサービスとは

「見守りサービス」は、さまざまな企業によって取り組まれています。

これは端的に言うと、遠くにいる家族に代わって1人暮らしの高齢者を見守るサービスです。

基本的な内容は、高齢者の安否確認や安全確保、さらには緊急時における適切な対応など。提供する企業によってそれぞれ特色があります。

介護保険は適用されず、全額自己負担となる”介護保険外サービス”です。

見守りサービスの種類

見守りサービスの種類は、年々多様化しています。代表的なサービスについてその内容をご紹介しましょう。理解を深めることで、最適なサービス選定に役立ててください。

訪問型

郵便局の局員や電気、水道などの検査員が自宅を直接訪問して安否を確認したり、健康状態を確認したりして家族に知らせてくれます。

サービス例:郵便局の見守りサービス(日本郵便)

月に1回郵便局員が自宅を訪問し、その結果を報告書として家族に郵送します。身元もしっかりしており、なじみのある顔が訪れてくれることや、郵便局を活用することで離島や過疎地へのサービスも可能です。

《費用》

・1,980円/月(30分訪問、月1回)
・2,480円/月(60分訪問、月1回)
※2017年2月時点

>>遠距離介護の新しい味方?日本郵政の「みまもりサービス」

センサー型

IT技術を利用し、設置したセンサーによってトイレや寝室、冷蔵庫などを監視。長時間にわたって反応しない場合、家族の携帯電話に連絡が入るタイプや、パソコンや携帯電話で随時確認できるタイプなどがあります。

また、費用もセンサーの導入時だけに料金が発生するものや、管理費や契約料が毎月発生するものがあります。

人体検知や動作検知、温度検知、湿度測定、照明測定などの複合型のセンサーが増えてきました。どこにいても、スマートフォンなどからネットワークを使って状況が確認できます。

サービス例:一人暮らし高齢者安否確認システム(株式会社LIBERO)

トイレや寝室、冷蔵庫などに無線式の安否確認センサーを設置。長時間反応しない場合には、家族の携帯電話などへ警告アナウンスが流れるサービスです。

《費用》

一人暮らし安否確認システム基本セット1:5万4,000円(税抜、配送料別)
セット内容:安否確認システム通報機1台+安否確認ドアセンサー1個
※月々の管理費用、契約料金なし
※2017年2月時点

カメラ型

カメラとマイクを設置し、タブレットで遠隔操作することで、リアルタイムで対象者の状態を映像によって確認できます。

サービス例:カメラ型高齢者見守りサービス「みまもりたい」(イーテクノロジー株式会社)

カメラを通じてスタッフが日常の様子などを見守るサービスです。また、映像は家族も閲覧できます。

《費用》

初期費用:保証金5万円
ベーシックコース費用:8,000円/月~(税抜)

参考:(外部サイト)イーテクノロジー株式会社 「みまもりたい」

光熱使用確認型

ポットや電気、ガスの使用量や使用状況から生活リズムを解析し、異常があれば指定の連絡先に自動的に通報されます。

例えば食事の支度や入浴などのパターンが乱れた場合、対象者に何かあったのではないかと推測することが可能です。

サービス例:みまもりほっとラインi-pot(象印マホービン株式会社)

見守り機能の付いたポットをレンタルし、家族の携帯電話やパソコンにポットの使用状況が毎日送られるサービスです。

《費用》

・契約料:5,000円(税抜)
・利用料:3,000円/月(税抜)
※2017年2月時点

参考:(外部サイト)象印マホービン株式会社 みまもりほっとライン

ロボット型

センサー、カメラ、マイク、スピーカー、アンテナを搭載したロボットが見守り、携帯電話やパソコンにメール、音声、映像などで対象者の様子を知らせてくれます。

サービス例:見守り介護ロボット・ケアロボ(株式会社テクノスジャパン)

本体にカメラ、マイク、スピーカー、アンテナの備わったロボットです。電話回線を利用して、利用者の状況をメールや音声、映像などで介護者に知らせます。

《費用》

ケアロボ本体:16万6,000円(税抜)

上記に離床センサー、徘徊センサー、呼び出しスイッチなどを追加して利用します。費用は別途発生します。
※2017年2月時点

参考:(外部サイト)株式会社テクノスジャパン ケアロボ

会話型

担当者が毎週、決まった回数・決まった時間に対象者に電話をかけて状況を確認します。会話内容は、細かく家族にレポートが入ります。

サービス例:会話型見守りサービス「つながりプラス」(株式会社こころみ)

安否確認だけではなく、傾聴スキルや初回訪問調査によって高齢者が会話を通して、安心できて元気になるコミュニケーションを提供しているサービスです。

《費用》

入会金:1万円(税別)
基本料金:週2回の電話で8,000円/月(税別)
※2017年2月時点

参考:(外部サイト)株式会社こころみ つながりプラス

配食型

食事の調理が困難な場合、食事を届けると同時に対象者の安否を確認するサービスです。これは、離れて暮らす家族が特に心配な食事の面をしっかりサポートできるうえに、安否確認もできることから利用者が増えています。

また食事も高齢者に配慮し、柔らかさや低カロリー食などを選べます。

小売業者が事業を展開しているケースや、デイサービスが提供しているケースなどさまざまです。
>>姉妹サイト:高齢者向け食事宅配サービスを探す(相談無料)

サービス例:コープ配食サービス(生活協同組合コープさっぽろ)

事前登録すると、登録曜日に自宅に食事を届けてくれるサービスです。普通食や健康管理食、やわらか食などが選べます。

《費用》

普通食:607円(税込)
低カロリー食:513円(税込)
やわらか食(昼夕ご飯付):1,350円(税込)
※2017年2月時点

参考:(外部サイト)生活協同組合コープさっぽろ コープ配食サービス

※記載の情報は平成29年2月時点の情報です。最新情報はサービス提供企業のホームページ等でご確認のうえ、ご利用ください。

各自治体によるサービスも

自治体によっては高齢者が安心して暮らせるまちづくりを目指して、見守りに関する取り組みをしているところがあります。

65歳以上であれば要介護認定を受けていなくても、低額で見守りサービスを受けられる場合があります。役所の高齢者関連の窓口に聞いてみるといいでしょう。ケアマネがいる場合には、ケアマネが問い合わせてくれます。

地域包括支援センターに相談し、時々見守りに来ていただくようにお願いすることも可能です。

今後は高齢者にビーコンやGPSなどの小型端末を持ってもらい、ITを活用して見守りを強化するシステムを導入する自治体が増えていきそうです。
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