【漫画】認知症による幻覚や幻視、錯視の症状、レビー小体型認知症の家族への対応~「深夜の来客の正体は・・・」~

認知症の方の中には、実際に無いものが見えたり聞こえたりすることがあります。時にはびっくりするような錯覚を起こすことだってあります。

考えられる原因は、主に2つです。

1. 目や耳の機能が衰えたことによる不安

2. 認知症の一種である「レビー小体型認知症

【漫画】認知症による幻覚や幻視、錯視の症状、レビー小体型認知症の家族への対応~「深夜の来客の正体は・・・」~

レビー小体型認知症の症状とは?

「レビー小体型認知症」とは、アルツハイマーに続いて多く見られる疾患です。

初期のうちから幻覚や錯覚を起こすことがあり、まだ認知症だと思っていなかったご家族をびっくりさせてしまうことも珍しくありません。

初期のうちには、「引きこもりがちになる」、「表情がなくなる」、「言葉数が減る」などのうつのような症状がみられます。 また、認知機能の低下が進んだ後には、手足が思うように動かせなくなる、震えるなどのパーキンソン病に似た症状が出ることも特徴です。

対策は“否定しない” “関心をそらす”+ 介護サービス利用の検討

幻覚や幻聴を訴えてきた場合には、否定をしたり怒ったりはせずに、発言を認めたうえで関心をそらしましょう。

例えば今回のように、そこにはいない人にお茶を出すように言われたら、「そうだね」と言ってから、昔食べた美味しいお茶菓子の話題に切り替えるのがいい方法です。また、壁のシミが虫や人の顔に見えるなどであれば、話をそらしているうちに染みを隠してしまいましょう。

しかし、あまりにも『否定しないこと』を続けるとつらくなるという声もあります。

義母は幻覚や幻聴・妄想があり、勝手にいろいろ話を作り私に話しきます。最初のころはあ~そうとか軽く受け流していましたが、いつも我慢していますので近いうちに爆発しそうです。でも、周りからは『否定しないこと』と言われ、どうしたらいいのか疲れてきました。どんな風に考えれば楽になりすか?(80代要介護3の義母を介護している40代女性) 引用元 介護のQ&A: 認知症の義母との生活について

これに対し、専門家は、

24時間一緒に毎日過ごすには、認知症介護は大変だと思います。通所やショートステイを上手く組み合わせて時には距離の持てる時間を作りましょう。それはお二人にとっていい関係を長く持つために必要なことです。(社会福祉士・正看護士の資格を持つケアマネ歴5年以上の専門家)

 

今の段階でお考えいただくべき事は介護の手をなるべく多く休む機会を設ける事です。ご家族又は親類の方々の中で分担される事も必要でしょうし、場合によっては介護サービスもお使いいただく事をご検討されるべきでしょう。(ケアマネ・社会福祉士資格を持つ専門家)

無理はしすぎず、介護保険サービスの利用を検討し、介護者に“ゆとり”を作ることも大切です。

冒頭の漫画は、こなみさんよりご応募頂いた介護エピソードを元に作成させて頂いております。漫画として分かりやすくするため内容及び設定を一部改訂させていただいております。この漫画はフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。

レビー小体型認知症に関する安心介護の投稿

安心介護では、レビー小体型認知症に関して、以下のような記事を公開しています。

>>レビー小体型認知症とは 原因・症状・対応方法