車椅子の幅やサイズはどれくらい?

車椅子の幅やサイズはどれくらい?

 

車椅子の横幅やサイズはどのくらい?

これから車椅子を購入やレンタルすることを考えている方は、その横幅やサイズがどのくらいあるかということが大変気になるポイントの一つでしょう。とはいえ、極端に大きなサイズではなさそうです。

それでは、車椅子の横幅やサイズは、どのくらいあるのでしょうか。

車椅子の横幅やサイズは、JISで決まっています

車椅子の横幅やサイズは、手動車椅子、電動車椅子それぞれについてJIS(日本工業規格)により決められています。

この規格によると、全幅は700mm以下、全長と全高は1200mm以下となっています。手動車椅子についてはフットサポート高にも規格があり、50mm以上となっています。フットサポート高とは、いわゆる足置きのことですね。

つまり車椅子の最大サイズは、幅70cm、長さ1.2m、高さ1.2mということになります。手動車椅子については、足置きの高さが地上5cm以上という条件も加わります。

平均的な車椅子の横幅やサイズは?

平均的な車椅子の横幅やサイズを知るためには、売れ筋の車椅子のサイズをピックアップして調べることもできます。

ある程度幅はありますが、平均的な車椅子のサイズは以下の通りです。

・横幅は60~70cm
・長さは95~110cm
・高さは85~95cm

室内で必要な廊下の幅はどのくらい?

室内で車椅子を使う際、廊下の幅が車椅子の幅よりも狭いと、車椅子で通ることはできません。また幅が車椅子のサイズぎりぎりの場合は、車椅子を回転することもできません。

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引用元:matsunaga-w.co.jp

このため、国土交通省から車椅子を使う際の、屋内通路の設計基準が示されています。この基準をもとに、車椅子を使う上で必要な幅などを確認していきましょう。

車椅子が通行するために必要な幅は?

車椅子が通行する通路においては、幅は120cm以上取るように定められています。また180cm以上取ることが望ましいとされています。

玄関やドア等の出入り口では、ドアの長さが80cm以上必要なことに加えて、ドア前のスペースが90cm程度必要です。さらにドア横に45cm以上の接近スペースがあることが望ましいとされています。

車椅子の幅やサイズはどれくらい


引用元:matsunaga-w.co.jp

また通路が交差する場所、ドアの前、また通路の長さが50m以上ある場合は50mおきに、それぞれ方向転換スペースとして140cm角以上のスペースが必要となります。

人と車椅子がすれ違う場合に必要な幅

通路では、人と車椅子がすれ違う場合があります。また車椅子を使う人が2人以上いる場合は、車椅子どうしがすれ違う場合もあるでしょう。この場合の基準も定められています。

人と車椅子がすれ違う場合、120cm以上の通路幅が必要です。これは人が横向きですれ違う場合であり、前を向いた人とすれ違う場合は150cm以上の通路幅が必要です。

また、車椅子利用者どうし、杖をついた人とすれ違う場合は、180cm以上の通路幅が望ましいとされています。

室内で車椅子を利用する場合の注意点

室内で車椅子をこれから利用したい方、また車椅子を利用中の方、それぞれに注意点があります。どのような点に注意が必要なのか、説明していきます。

これから車椅子を購入・レンタル予定の方

これから車椅子を購入またはレンタルされる方には、以下の点に注意してください。

まず、ご自宅に車椅子を使えるだけの幅があるかということをチェックする必要があります。家の中で車いすが通る通路のうち最も狭い幅に合わせて、車椅子を用意しなければなりません。

そのため狭い場所は家具の移動や処分等をして、通路幅を確保する必要もあるでしょう。また玄関から家の中に入れるよう、自宅内の段差を解消しておく必要もあります。

また幅が狭くても、自宅内で簡易車椅子を使うことは避けましょう。利用者の疲労の原因となります。

車椅子を利用中の方

室内で車椅子を利用中の方についても、注意点があります。

曲がり角や方向転換をする際には、後ろや横をよく見ましょう。車椅子を壁や柱にぶつけたりしてしまうことがあります。また、ドアを開ける際にも車椅子がドアにぶつからないよう、注意することが大切です。

また車椅子を屋内と屋外で共用している場合は、屋内に入る際にホイルソックス等を用いて、屋外の汚れを持ち込まないようにすることも大切です。特に車椅子のブレーキ痕は落としにくいので注意しましょう。

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【この記事の監修者】

中村 静江(なかむら しずえ) /訪問看護ステーションとんぼ

中村 静江

1998年理学療法士資格取得後、永生病院リハビリテーション科に勤務。病棟勤務を経て、訪問リハビリテーションおよびデイケア業務に携わる。2014年国際医療福祉大学大学院にて福祉援助工学分野修士課程を修了し、現在は福祉用具プランナー管理指導者として、福祉用具プランナー研修などの場で講師活動も行う。

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