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高齢者・被介護者に適切な栄養バランスとは

適切な栄養バランス

人間が健康に生きていくためには、栄養バランスのとれた食事をとることが大切です。基本栄養素は46種類あり、栄養素の働きから、3つの食品グループに分けたものを三色食品群と呼びます。

必要不可欠な3種の食品グループ、三色食品群

体を作る栄養素:タンパク質

たんぱく質のことで、肉や魚、乳製品、大豆製品に多く含まれます。血管や細胞、内臓はたんぱく質でできており、たんぱく質によって古い細胞が新しく生まれ変わっているのです。たんぱく質が不足すると免疫力低下を招き、病気になりやすくなります。

高齢者にたんぱく質が必要な理由

肉や魚などのタンパク質を元に作られる物質に「アルブミン」があります。このアルブミンを作る力は年齢とともに弱まります。そのため、意識的に肉や魚を食べる必要があるのです。

アルブミンが減ると
・筋肉の減少
・血管がもろくなり、脳卒中の原因に
・免疫機能低下
が起こりやすくなります。要介護リスクを上げないためにも、積極的にとりたい栄養素です。

エネルギーの元となる栄養素:糖質や脂質

糖質や脂質を表し、ごはんやパン、麺類などの炭水化物や食用油に含まれています。エネルギーを作るための栄養素は、人間の体を動かしたり、血管や細胞を活性化させたりするために最も重要です。

高齢者に糖質や脂質が必要な理由

高齢者は食べる量が減ったり、腸の働きが弱くなって栄養を吸収しずらくなったりします。糖質や脂質については、意識してしっかり摂取する必要があります。

炭水化物に含まれている糖質は、高齢者にとっても摂取しやすい栄養素です。また、高齢者には血液中の脂質が増加した高脂血症が多く、動脈硬化や脳梗塞などの原因となります。

糖質や脂質については医師や栄養士の指導の下、本人の体の状態に合わせて、適切な量を摂取できるように管理するといいでしょう。

体の調子を整える栄養素:ビタミンやミネラル、食物繊維など

ビタミンやミネラル、食物繊維などで、糖質や脂質の働きをサポートします。これらの栄養素がなければ、他の栄養素をいくら摂っても効果は得られません。果物や海藻、きのこなどに多く含まれています。

高齢者にビタミンが必要な理由

食べる量が減ったり、栄養を吸収する力が衰えたりすると不足しがちになるのがビタミンです。

高齢者のビタミン不足でよく取り上げられるものに「ビタミンD」があります。
・カルシウムの調節
・骨を丈夫にして筋力を向上
という役割がある大切な栄養素です。
また、アルツハイマー病やパーキンソン病、うつ病に関係しているのではないかともいわれています。

高齢者にミネラルが必要な理由

ミネラルには、カルシウム、鉄分、亜鉛、ナトリウムなどがあります。体の中では作られず、食事やサプリメントなどで意識して摂取する必要があります。骨粗しょう症を予防するカルシウムや、免疫力の低下を防ぎ、味を感じやすくする亜鉛は、高齢者が積極的にとりたい栄養素です。

ただし、塩分に多く含まれるナトリウムの取り過ぎは、高血圧や脳卒中などの生活習慣病の原因になるので気を付けましょう。

高齢者に食物繊維が必要な理由

高齢になると腸の力が弱まり、便秘になる方が多くいます。便秘を改善してくれる効果が期待できまる食物繊維ですが、噛む力が低下すると、ごぼう、緑黄色野菜などの食物繊維を多く含む食べ物が摂取しにくくなってしまいます。

栄養素の働き

基本的には、3大栄養素である「糖質」「脂質」「たんぱく質」をきちんと摂ることで、健康な体を維持することができるでしょう。さらにビタミンやミネラル、食物繊維をプラスすれば、3大栄養素の吸収を高めることができます。では、それぞれの栄養素の働きを確認してみましょう。

糖質

ごはんやパン、麺類に含まれており、体に入るとブドウ糖などに分解されます。ブドウ糖は、体を動かすためのエネルギーとなる成分です。特に脳を動かすために必要不可欠だといわれています。ただし、過剰に摂取すると蓄積され、肥満を招くので注意が必要です。

脂質

体を動かすためのエネルギーとなる成分です。さまざまな食品から摂取できますが、青魚や植物から摂取するのがおすすめ。脂質は血圧の上昇を予防し、コレステロール値を抑えてくれます。そのため、できるだけ良質な脂質を摂ることが大切ですが、糖質と同様に過剰摂取は避けましょう。

たんぱく質

皮膚や細胞、内臓などを作っている成分です。卵や乳製品に含まれるもの動物性たんぱく質と、大豆やゴマなどに含まれるも植物性たんぱく質に分けられます。良質なたんぱく質を摂取したい場合、植物性のものがおすすめです。

ビタミン

皮膚や粘膜を作る栄養素で、水溶性と脂溶性に分けられます。水溶性ビタミンのBやCの場合、多く摂取しすぎた分は尿と一緒に排出されるので問題ありません。しかし脂溶性ビタミンのAやDは、体内に蓄積されるので摂りすぎには注意しましょう。ただし、不足すると肌荒れやニキビ、血行不良を招いたり、精神的にイライラしたりすることもあります。特に喫煙者はニコチンによってビタミンCが破壊されますので、積極的に摂取することが大切です。

ミネラル

カルシウムや鉄、ナトリウムなどの総称。カルシウムは牛乳や乳製品、小魚、大豆製品などに多く含まれており、鉄分は海藻類、貝類、レバーに、亜鉛は魚介類、牛肉などの肉類、米などの穀類に多く含まれています。

ミネラルは骨の組織を構成したり、貧血を予防したりと、体の調子を整える作用を持っています。

食物繊維

便秘の人に食物繊維を多く摂取するようすすめられるように、腸内環境を整え、便を出やすくする作用があります。きのこやこんぶ、わかめなどの海藻類、こんにゃく、ココアなどに多く含まれており、いずれもカロリーが低いことが特徴です。

そのため、ダイエットや糖尿病の人に効果的でしょう。不足すると便秘が悪化したり、肌荒れを招いたりします。

意識的に日々の食事に注意を払いましょう

食生活の欧米化により、現代社会は栄養バランスが崩れているといわれています。糖尿病や高血圧など、生活習慣病のリスクは高まっているといえるでしょう。特に外食が多い人は、どうしても野菜不足になりがちです。ビタミンや食物繊維の摂取量が極端に少なくなってしまっているかもしれません。

そのため厚生省では、1日30品目を推奨しています。意識的に栄養素を頭で考えつつ、偏りがないように1汁3菜を基本にバランスの取れた食事を心がけましょう。

参考(外部サイト):農林水産省 実践食育ナビ「栄養素と食事バランスガイドとの関係」

食事宅配サービスやレトルト食品、サプリメントなどの利用も

栄養素や噛む力・飲み込む力を考慮した食事を、毎日考えて実践するのは大変です。

管理栄養士が献立を考えてくれている食事宅配サービスや、市販の高齢者向けのレトルト食品などを上手に利用するといいでしょう。
>>高齢者向け食事宅配サービス(宅食・配食サービス)の選び方
>>介護食のレトルト商品 種類と選び方

また、足りない栄養素をサプリメントなどで補う場合には、かかりつけ医やかかりつけ薬剤師に相談の上、利用したほうがいいでしょう。