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介護タクシーとは?利用の流れや料金

車いすを利用する家族がいる方は外出の際に公共の乗り物を使うと介助する方も介助される方も苦労されるのでは。車いすで外出する際、移動をスムーズにさせる手段の1つとして介護タクシーというものがあります。公共の乗り物以外のものを使うとなると料金も気になるものではないでしょうか?ここでは介護タクシーとはどのようなものなのか、利用の流れや料金についても詳しくご紹介します。

目次

  1. 介護タクシーとは?
  2. 介護保険を使う介護タクシーの利用対象は要介護1~5の方
  3. 介護保険を使わない介護タクシーの利用
  4. 料金の仕組み
  5. 介護タクシーの探し方
  6. まとめ

介護タクシーとは?

介護タクシーのイラスト

介護タクシーとは 要介護者である利用者に対して、通院等のため、訪問介護事業所のヘルパーが自ら運転する車両への 乗車又は降車の介助を行うとともに、併せて、乗車前若しくは降車後の屋内外における移動等の介助又 は通院先若しくは外出先での受診等の手続き、移動等の介助を行うことをいいます。位置づけとしては要介助者や身体が不自由な方が利用するタクシーということになります。平成15年の介護報酬改定によって位置付けられた制度です。

実は介護タクシーとは「介護タクシー」という名称で法律上の扱いはありません。介護タクシーは介護保険における訪問介護(介護保険法(平成9年法律第123号第8条第2項)の一形態でありこの訪問介護のサービスの中にある「通院等のための乗車または降車の介助」が介護タクシーという扱いになっています。

そのため、名称も自由に取り決めることができるもので、介護タクシー以外にもケアタクシー、福祉タクシーという呼ばれ方をすることもあります。介護タクシーと福祉タクシーの大きな違いとしては運転手にあります。運転手は介護職員初任者研修等を終了した人や、介護福祉士の資格などを取得しており、身体ケアができるタクシーを介護タクシーと呼んでいる傾向にあります。運転手が介護の資格を一切持っておらず、普通のタクシーと同様に移送の目的で、乗客の体に一切触れないタクシーを福祉タクシーと呼ぶ傾向にあります。

介護タクシーには介護保険適用と保険適用外(保険外)がある

介護タクシーには、介護保険適用のタクシーと介護保険適用外のタクシーがあります。 それぞれ役割や定義が異なってきますので、以下でご紹介していきます。

介護保険を使う介護タクシーの利用対象は要介護1~5の方

介護保険を使う介護タクシーの利用対象は要介護1以上の方でケアプランに立案されれれば対象になります。すなわち要介護1~要介護5というだけでは対象にならず、介護タクシー利用の必要性が明確にされていなければ、利用対象にはなりません。

介護保険を利用するための必要性とは「社会生活上必要不可欠な外出及び余暇活動等の社会参加のための外出」をする際の移動となり、この移動の場合においては介護タクシーを保険適用で利用できます。介護保険を利用した介護タクシーが利用できる外出条件は以下のようになります。

  • 病院への通院(受診やリハビリなど)
  • 補装具・補聴器・メガネなど本人が行かなければなりたたない調整や買い物
  • 預金の引き下ろしなど金銭に関するもの
  • 選挙投票や公共機関における日常生活に必要な申請や届け出

このほかにも家族の見舞いも頻繁でなければ介護タクシーの利用対象になります。中には、自宅に要介護状態の自分が入れる浴室がないため銭湯で入浴するための送迎をしてほしいという希望が介護保険を利用した介護タクシーの利用対象となった事例もあります。

介護保険を利用して介護タクシーを利用する場合は、「希望者の日常生活に必要かどうか」という点がポイントとなるようです。ただし、娯楽については日常生活に必要不可欠とは言い難いため介護保険の対象にはなりません。例えば、地域のカラオケ大会に出たい、習い事へ行きたいという場合は介護保険の対象外になります。  

介護タクシーのサービス内容

介護タクシーのサービス内容は保険適用の場合、ケアプランに立案されて家族や本人の同意が得ればで決定しますが主に以下のようなサービスを受けることができます。

目的地と家の間の送迎、外出のための更衣、介護タクシーまでの移動と介護タクシーへの移乗、目的の場所への移動とスタッフへの声かけ、料金の受け渡しや薬などの引き取り、必要に応じておむつ交換やトイレ介助など これはあくまで一例であり他にも移動先および移動の前後において利用者が必要とする介護をケアプランの範疇で行います。尚、病院への移送の場合、病院内での移動はその病院のスタッフが行うという決まりがあります。もちろん、受診中の待ち時間も介護保険の算定に含まれていますので受診が終わるまで待っていてくれます。  

「通院等の乗降介助」利用の流れ

では、実際にどのようにしてサービスを受けるのでしょうか。

通院等の乗降介助(以下介護タクシーとします)は介護保険適用の場合はケアマネジャーにケアプランに組み込んでもらうことが必要になります。ケアプランに組み込んでもらったうえで、ケアマネジャーが介護タクシーを運営しているタクシー会社へ依頼して利用がスタートするものとなります。なので、介護タクシーを利用したいという方は担当のケアマネジャーもしくは地域包括支援センターや保険者(健康保険事業の運営主体)の窓口などに直接相談してみるようにしましょう。

もちろん、ただ介護タクシーが使いたい!と訴えても介護タクシーが100%利用できるとは限りません。なぜ必要なのかという部分をはっきりとケアプランを作成するケアマネジャーに伝えることによって介護保険適用となる可能性もあります。  

サービス利用時の注意点

介護タクシーのサービスで特に注意したいのが出発地点と到着地点です。実は介護保険適用内で介護タクシーを利用する場合には出発地及び到着地は必ず在宅介護を実際にしている場所でなければなりません。そのため例えば親戚の家から出発して病院を経由して普段生活している場所に送迎してほしいということはできません。

もう1つ注意したいのが経由ができないということです。例えば皮膚科のA病院に行ってから整形外科のB病院に行きたいという病院をはしごして自宅に戻るということはできません。ケアプランの内容によってはこれを認めることもありますが、通院等乗降介助の算定の中では認められていません。他にも病院に行ってから銀行によって帰るということもできず、自宅→目的地→自宅という経路を守らなければなりません。これらのことをサービスを利用する際に注意しておきましょう。

さらに、介護保険を利用して介護タクシーを利用する場合、マンツーマンでの介護を受けることが基本となり、マンツーマンで介護を受けることで介護保険の適用となります。したがって相乗りなどは禁止となります。障害の程度が同じであったり介護保険を利用して介護タクシーを利用している方同士であったりしても相乗りはできませんし、家族の同乗もできませんので理解しておきましょう。

介護保険を使わない介護タクシーの利用

前述したように介護タクシーは介護保険を使わなくても利用することができます。ここでは介護保険を使わずに介護タクシーを利用する方法をご紹介します。  

サービス内容

介護保険を使ったサービスですと利用するサービスに制限があります。ですが、介護保険を利用しなければサービス内容に制限はありません。そのため行きたいところに行けますし、やりたいことを手伝ってもらうことができます。例えば、スーパーへ買い物に行く、お墓参りに行く、習い事に行く、冠婚葬祭に出席するなど幅広く利用することができます。また、病院の入退院のお手伝いや転院の手伝いもしてもらえるので荷物が多い、サポートのための人員が必要といったときにも活用できるのもポイントです。介護保険施設の入所中に外出したい場合もよく利用されます。  

サービス利用時の注意点

介護保険を利用しない場合、タクシー業者によってサービスの内容などが異なります。そのため、受けたいサービスとマッチしているタクシー会社を選ぶようにしましょう。例えば、タクシー会社の中には介護タクシーと名売っているものの介護の資格を有していないタクシー運転手が送迎と乗降の見守りは行うものの直接的なケアをしないというところもあります。受けたいサービスとADL(日常生活動作)に見合ったサービスを受けるようにしましょう。

料金の仕組み

介護タクシーの料金は介護保険の利用の有無にかかわらず基本料金は「運賃」+「介護運賃」となります。介護保険を利用するとの要介護度に応じたサービス利用料金から介護保険給付額を除いた金額を支払うことになります。介護保険を利用しない場合はこの基本料金をすべて自己負担で支払うことになります。  

運賃

 運賃については一般的なタクシーと同様に初乗りから距離単位で値段を算定することが多い傾向にあります。ですが、特に介護保険外で介護タクシーを利用する場合には時間単位で運賃を請求することもあります。これはタクシー会社によって値段設定は異なりますが、30分単位で料金が加算されていく傾向にあります。相場としては30分500円~1000円ほどのようです。  

介助料

介護タクシーの介助料はケアチャージと呼ばれる一般介助料と特殊介助料を組み合わせて算定します。ケアチャージは500円から1000円が相場となります。特殊介助料とは一般的な介助にプラスして特殊な介助をした際にかかります。例えば車いすの介助、別途やストレッチャーの乗り入れの介助、外出先での付き添い介助など身体に係る介助です。

介護保険を利用していると介護度などにもよりますが自己負担額はおおよそ200円台から600円台です。介護保険外ですと利用するタクシー会社によって異なります。タクシー会社によっては介助の内容によって細かく請求するところもあれば、介助料をパックという形にして一律料金で請求しているというところもあります。

介護器具レンタル費用

介護器具は介護タクシーからレンタルすることも可能です。その値段も介護タクシーの会社によってさまざまです。車いすのレンタル料金は無料としているところが多いのですが、ストレッチャーやリクライニングの車いすをレンタルしてしまうと数千円ほど費用がかかってしまいます。自身が普段利用している車いすを利用したいという場合には料金はかかりません。

介護タクシーの探し方

介護タクシーはいろいろな会社がサービスを展開しています。一般的なタクシー会社だけでなく福祉系の会社なども介護タクシーのサービスを提供しています。

介護タクシーを選ぶ際には提供してくれるサービス内容や料金などを加味して選ぶとよいでしょう。

介護タクシーはインターネットで検索しても出てきますし、保険者の運営主体や地域包括センターで情報を提供してくれることもあります。

まとめ

介護タクシーには介護保険を利用してサービスを受けるものと介護保険を利用せずにサービスを受けられるものがあります。介護保hr 険を利用するとサービスの内容は制限がありますが、介護保険を利用しなければサービスの制限はありません。介護保険を利用すればもちろん料金の負担は少なくなります。

自身の受けたいケアと料金などを検討して上手に介護タクシーを利用してみてください。なお、介護タクシーは介護保険の利用の有無にかかわらず基本的には予約制です。利用したいという日があらかじめ決まっていたら早めに予約を取るようにしましょう。

介護タクシーを利用する内容によって介護保険を利用するか否かというイメージはつきましたでしょうか。介護タクシーをこれから利用したいと考えている人に向けて介護タクシーの利用方法がご理解いただけましたらぜひシェアをしていただいて情報を広めていただければと思います。


監修者

陽田 裕也 (ひだ ゆうや)

監修者:陽田 裕也

2001年、介護福祉士養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得し特別養護老人ホームにて介護職員として勤務する。

その後、介護支援専門員や社会福祉士も取得し、介護以外でも高齢者支援に携わる。現在はソーシャルワーカーとして、特別養護老人ホームで勤務しており、高齢者虐待や身体拘束、成年後見制度などの権利擁護について力を入れて取り組んでいる。