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急激な血圧の変化で起こる脱衣所や浴室での「ヒートショック」の対策を

公開日: : 最終更新日:2018/12/06 高齢者の暮らし

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比較的暖かい日が多かった年末年始ですが、1月5日の寒の入りには日本気象協会が「冬将軍の到来」を予想するなど、これから寒い日々が続きそうです。

寒い冬に気を付けたいのは、寒い脱衣所や浴室で起こる「ヒートショック」です。気を失ったり、時には心筋梗塞、脳梗塞を起こしたりしてしまいます。
>>高齢者の入浴の注意点と方法

血圧の急激な変動が原因

寒い室内で服を脱ぐと、体の表面の温度が下がります。すると、血圧が急激に上がって心筋梗塞や脳卒中を引き起こす可能性があります。

また、暖かいお湯につかることで血圧が急激に下がり、気を失ってそのまま溺れてしまうケースもあります。

ヒートショックは
・湯船や他の室内との気温差が大きくなる冬に多い
・高齢者に多く、日ごろ元気な方でも注意が必要
というのが特徴です。

交通事故よりも多い死亡者数

東京都健康長寿医療センター研究所によると、ヒートショックに関連しているとみられる入浴中の死亡事故は、2011年の1年間で1万7000人(そのうち、1万4000人程度が高齢者の見込み)。交通事故の死亡者数、約4600人の4倍近い数字です。

脱衣室や浴室を温めることで予防が可能

東京都健康長寿医療センター研究所の前副所長である高橋龍太郎さんなどが、62歳から77歳までの男性31人を対象にした実験では、下記のような結果となりました。

脱衣所と浴室の温度が18度で湯船が41度の場合、服を脱いだ直後とお風呂に入った時の血圧の変動幅は 32~35。また、湯船で一度下がった血圧は、湯船から出た後に再び上昇したそうです。

脱衣所と浴室の温度を25度にしたところ、血圧の変動幅は15~22に抑えられました。

脱衣所と浴室の温度を上げることで、高齢者の血圧の変動を小さくする効果が期待できます。また、東京都健康長寿医療センター研究所では温度差を縮めるために、湯船の温度を41度以下にするように勧めています。

浴室の暖め方

浴室を温めるには、
・早めに浴室暖房や脱衣所の暖房を入れる
・暖房がない場合は、あらかじめシャワーで浴室内の温度を上げる
・熱が逃げやすい窓を断熱のものに改修する
といった方法があります。

また、脱衣所に暖房がない場合には、暖めておいた浴室で服を脱ぐようにするといいでしょう。

暖房を使用する場合には、浴室では浴室専用のものを設置し、脱衣所では火事を起こさないように気を付けて使用する必要があります。

ヒートショックの予防方法

ヒートショックを予防するには、前述の「脱衣所や浴室を温める」、「湯船を41度以下にする」以外に以下のような方法があります。

午後2時から午後4時頃の間に入浴する

午後2時から午後4時頃の間なら、まだそれほど浴室や脱衣所も冷え込んでいません。また、ヒトの生理機能がピークを迎えているため、温度差に身体が対応しやすいそうです。

食後1時間以内や飲酒時の入浴を避ける

血圧が下がりやすくなる食後1時間以内や飲酒時には、入浴を避けましょう。

家族同士で声掛け、見守りをする

お風呂に入る時に声を掛け合ったり、見守りをしたりして、異変にすぐに対応できるようにしましょう。
公衆浴場など、人目のあるお風呂を利用するのも安心です。

(参考・外部)
東京都健康長寿医療センター「冬場の住居内の温度管理と健康について
毎日新聞「寒い浴室 血圧30以上変動、高齢者、気温差少ない環境を」(1/4)
朝日新聞「冬のお風呂場、ヒートショック注意 温度差なくして予防」(2016/12/21)