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特発性正常圧水頭症(iNPH)とは 治癒の可能性がある認知症

正常圧水頭症(NPH)とは

特発性正常圧水頭症(iNPH)とは

脳脊髄液が溜まって障害を起こす水頭症を、正常圧水頭症(NPH)と呼びます。

頭の中では脳脊髄液が毎日作られており、頭の中を巡って吸収されます。その脳脊髄液が頭に溜まってしまうのが水頭症です。これは、脳脊髄液の量のバランスが崩れたときに起こります。

正確には認知症に含まれないものの、よく似た症状を引き起こす病気の一つです。

水頭症には、以下2つの種類があります。

・脳脊髄液の流れが止まってしまって脳圧が上がるもの
・脳脊髄液の吸収が悪くなってしまっても脳圧が上がりにくいもの

このうち、脳圧が上がりにくいものが正常圧水頭症(NPH)です。
正常圧水頭症(NPH)の中でも、原因が不明で高齢者がなりやすいものを、特発性正常圧水頭症(iNPH)と呼びます。

明らかな原因がわからないため予防方法がありません。水頭症の患者には、その一部に脳出血や髄膜炎の病歴があります。しかし、これらがどうして正常圧水頭症を引き起こすのかは分かっていないのです。

▼認知症の5%とも言われる病気

2009年の熊本大学神経精神科専門外来のデータによると、最も多い認知症はアルツハイマー型認知症で56%、続いてレビー小体型認知症が17%、脳血管性認知症が10%、前頭側頭葉変性症が7%、特発性正常圧水頭症(iNPH)は5%程度だそうです。

特発性正常圧水頭症(iNPH)の症状と特徴

70~80代に多く、下記のような症状がみられるようになります。65歳以上の100人に1人から2人程度が発症していると考えられています。

歩行障害・バランス障害

早期に出やすい症状です。

歩幅が小さくなって足を引きずるように歩き、転びやすくなります。また、バランスを崩してしまうため方向転換などが上手くできません。

パーキンソン病と似ていますが、がに股気味の歩き方が特徴です。この歩き方を特徴として知っておくと、早期発見も可能でしょう。

症状が進むと、座った姿勢や立った姿勢のままでいることが難しくなります。

認知症の症状

物忘れから始まり、集中力が低下します。趣味などへの意欲や自発性の低下が起こりやすくなり、うつのような状態に見えることもあります。一日中ボーっとしていることが多くなります。
> うつ・抑うつの対応方法はこちら

もの忘れは次第に強くなっていきます。

尿失禁

尿失禁の症状は、歩行障害や認知症の症状が出た後に現れます。

切迫性があり、我慢できなくなることから尿失禁を起こします。また、頻尿になって何度もトイレに行くようになります。

こういった症状を放置すると、次第に寝たきりになってしまいます。

特発性正常圧水頭症(iNPH)の検査と診断方法

正常圧水頭症では、病院でCT、MRIといった画像診断を受けます。受診の際には尿失禁や歩行がおかしいことなど、気づいている変化を伝えてください。 

画像診断ではアルツハイマー型認知症と判断がつきにくいため、入院して「髄液タップテスト」が行われます。タップテストとは、腰椎から髄液を少し抜いてみて、症状が改善するかどうかを確認する検査です。2~3日で症状が軽くなれば、「正常圧水頭症」と診断されます。 そのうち原因がはっきりしなければ、特発性正常圧水頭症(iNPH)となります。

「髄液タップテスト」をしてくれるのは「脳神経外科」や「神経内科」の方が、「一般内科」や「精神科」、「認知症疾患医療センター」よりも多いそうです。

つまり、この疾患を確実に特定する確率は、「脳神経外科」や「神経内科」の方が高いと言えます。
>>参考(外部サイト):「iNPHを知らない」一般の方は90.1%~認知症の可能性を疑って脳神経外科または神経内科を受診する人は半数以下~

人によっては症状の変化が数日から1週間程度かかる場合もあるため、髄液タップテストで結果が出なかった場合には、経過を見ることや、他のテストを行うこともあります。

早めの受診で早期発見を

早期発見がとても重要です。まず歩行障害が現れるので、「歩き方がおかしい」「うつのような症状がある」などに気付いたら、受診してみるとよいでしょう。

進行が進んでいないうちであれば、手術で改善できる病気です。

特発性正常圧水頭症(iNPH)の治療

進行が進んでいない状態で手術を行う

一度発症してしまったら、薬で治すことができません。そのため、正常圧水頭症だと診断されたらすぐに、専門のセンターもしくは脳神経外科などで、「髄液シャント術」という手術を受けるように勧められます。

しかし手術に適した時期を逃してしまうと、症状の改善が期待できなくなります。だからこそ、早期発見が非常に重要なのです。

「髄液シャント術」で頭がい骨の内側にたまった髄液を手術で抜き取ることで、症状の改善が見込めます。

・歩行障害やバランス障害の9割
・尿失禁の8割
・認知障害の6割
が改善されるとも言われています。

髄液シャント術とは

髄液シャント術は、1時間程度で完了する比較的簡単な手術です。ただし、全身麻酔のもとに行われるため、体力が極端に落ちている方には難しい場合があります。

高齢者に多く行われているのが、脳にシリコン製の管を入れて皮膚の下を通してお腹と連結させ、脳にたまる余分な髄液をお腹に流す方法です。また、腰椎とお腹をつなげる方法もあります。

入院期間と費用

髄液シャント術の入院期間については、病院や手術を受ける人の状態によって様々です。詳しくは主治医に確認してみるのが一番です。

手術によって費用が高額になってしまうのが心配な方へ、介護専門家からこんなアドバイスが投稿されています。 

医療保険の適用になりますし、治療費に関しては高額療養費制度・入院費や食事代に関しては限度額適用認定が受けられる可能性もありますので、手続きその他に関しては、病院のソーシャルワーカーさんにお尋ねくださいね。
また、お支払いに関しては、ソーシャルワーカーさんが相談にのってくれますので、安心して手術を受けられてくださいね。
(専門家norikoさんの回答)

一つオススメなのは、月始に入院→手術して月末あたりで退院と、高額療養はひと月ずつの区切りなので、なるべく月始から入院するとお得になります。
(専門家ひなさんの回答)

(引用元)介護のQ&A「手術費用

治療後の介護方法

入院や手術によって筋力が低下し、歩行障害が悪化するのを防ぐため、手術の翌日からリハビリが始まります。

手術後には髄液が流れすぎて低髄圧になることもあり、外に埋め込まれている圧可変装置で、設定圧の調整を行います。しばらくは発熱や頭痛が起こる場合がありますが、ほとんどの場合は次第になくなります。

介護保険の利用も検討しましょう

症状が改善されるまでは介護保険を申請し、介護サービスを利用するといいでしょう。
>>要介護認定、認定調査の手続きと流れ

各自治体の相談窓口や地域包括センターに相談するほか、入院中に病院のソーシャルワーカーさんに相談してみてください。

定期的な受診が必要

手術後にも定期的に受診して、体や手術で埋め込まれた装置の状態を確認してもらいます。退院後に症状の改善が見られなくなってしまった場合には、シャント管の閉塞に加えて、肥満や便秘が原因のことが多くあります。

散歩などのリハビリで脳へ刺激を

症状が起きた後の改善策としては、散歩などのリハビリを行います。歩くことで身体的な機能も上がり、脳への刺激になるでしょう。

歩行が安定しても、転倒の恐れがなくなるわけではありません。
そのため、外出するときは付き添いがあった方が安心です。転倒の危険がありますので、部屋はトイレの近くにするといった配慮を考えてください。
失禁に備えるためにも、部屋をトイレの近くにするのがおすすめです。

症状の改善に時間がかかるケースも

認知障害については、改善までに数か月から1年程度の時間がかかることもあるそうです。

すぐに手術の効果が出なかったからといってあきらめず、無理のない範囲でリハビリを続けることが大切です。

転倒にはくれぐれも注意

症状が起きた後の改善策としては、散歩などのリハビリを行います。歩くことで身体的な機能も上がり、脳への刺激になるでしょう。歩行が安定しても、転倒の恐れがなくなるわけではありません。そのため、外出するときは付き添いがあった方が安心です。

部屋はトイレの近くへ

症状が改善していくと、トイレを我慢できる時間が長くなり、歩行がしっかりしてくるため、失禁が減ります。ただし、失禁をできるだけなくすためと転倒防止のため、部屋はトイレの近くにしてあげてください。

認知度の低さが課題

このように手術で改善できる認知症でありながら、一般の人では9割がこの疾患を「知らない」と答えています。

また、パーキンソン病や認知症だと診断されている人のうち、7~8%は水頭症でありながら正確に診断されていないのではないかと言われています。