進行予防に読書を!認知症の人でも読みやすい本が発売される

pixta_19802710_s

クロスワードパズルや読書などの頭を使う活動が、認知症予防に効果的だということはよく知られています。特に初期の認知症の方は、頭を使う活動で認知症の進行を遅くできるとも考えられています。

認知症になると諦めがちな“読書”

認知症になると文章を読んで理解したり、ストーリーを覚えたりといったことが難しくなり、本を読まなくなってしまいがちです。

安心介護内の投稿にも、昔は読書好きだった人が「疲れるから」、「目が悪くなったから」、「めまいがひどいから」と読書を辞めてしまったという声がいくつか投稿されています。

もしかしたらそんな理由の陰には、「本を理解できなくなったから」という本音が隠れているのかもしれません。

アルツハイマー病患者のための本

進行予防の効果が期待できるのにもかかわらず、認知症になると諦めてしまいがちな「読書」。ベルギーのアルツハイマー病協会は、「Simplified Stories(簡略化されたストーリー)」というプロジェクトを立ち上げ、認知症になってからも読んで理解しやすい本を作りました。

この本にはどんな工夫がされているのでしょうか。

▼各章の初めに前章のまとめをつける

2

▼ストーリーをイメージした画像を付け、ページの最後にはそのページのまとめが書かれている

1

他にも ・固有名詞や詳細などをできるだけ削り、文章量を通常の6割程度に ・各章ごとにページを色分け といった工夫がされています。

第一弾は「伝記」

第一弾で発売されたのは、ベルギーで活躍しているミュージシャン、ストロマエの伝記です。

文章量を減らしても、内容の魅力がしっかり伝わる「伝記」は、このプロジェクトにぴったりなジャンルなのかもしれません。

この取り組みはベルギーで行われているものですが、ぜひ日本でも実現してもらいたいものですね。

▼紹介動画はこちらから

https://www.youtube.com/watch?v=0MaNBVPNxsw