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誤診されやすいレビー小体型認知症。ADやPDとの違いは?【最新研究】

公開日: : 最終更新日:2018/12/10 レビー小体型認知症, 認知症, 認知症の種類

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レビー小体型認知症は、アルツハイマー病に次いで多いのにもかかわらず、あまり知られていない認知症です。医師でさえ正しい診断は難しいと言われています。

誤診されやすい認知症

レビー小体型認知症は出現する症状が多様であるため、統合失調症やアルツハイマー型認知症・パーキンソン病と誤診されることがあります。レビー小体型認知症と誤診されやすい病気は治療方法や効果が期待できる薬が違うために、症状を改善できないばかりか悪化させてしまうことがあります。
>>ロビン・ウィリアムズさんの妻、診断されなかった「レビー小体型認知症」を告白 

米オハイオ州立大学のメディカルセンターの研究チームは、レビー小体型認知症の症状を明確にするために、年齢や性別、学歴などで差異が出ないようにマッチされたレビー小体型認知症、アルツハイマー型認知症、パーキンソン病の患者各21人を比較しました。その比較の結果を研究チームは学術誌「Alzheimer’s Disease」にて、「記憶想起の障害や距離感・実行機能など特定の認知機能が弱まり、さらに姿勢に障害が出て歩き方やバランスが悪くなると、レビー小体型認知症だと診断できるだろう」と報告しました。

レビー小体型認知症の症状の比較

レビー小体型認知症と誤診されやすい認知症や統合失調症との違いは次のようなものがあります。

アルツハイマー型認知症・パーキンソン病との比較

レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症より
・記憶障害や見当識障害は「軽い」
・距離感のつかみづらさや実行機能の障害は「重い」
・記憶障害の前に身体症状のほうが多く出現する

このほかにも、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病より
・日中の眠気を「感じやすい」
・認知や行動が「変動しやすい」
・幻覚(幻視、幻聴)が「出やすい」
・睡眠時に呼吸が弱くなるもしくは停止することが「多い」
というような違いがあります。

統合失調症との比較

・発症しやすい年齢は、統合失調症は20代~30代それ以降にも発症し、幅広い年齢で発症する。レビー小体型認知症は60代以降の発症が多く、それ以前の年齢での発症は稀
・レビー小体型認知症ではレム睡眠障害(睡眠中の大声や激しい動き)が出ることがある

国際ワークショップによる臨床診断基準

第3回レビー小体型認知症国際ワークショップで示された、レビー小体型認知症の診断基準は以下の通りです。

≪必須症状≫
進行性の認知機能低下により、生活に支障が起きている
(顕著で持続的な記憶障害については、初期には現れないこともあるが、進行すると明らかになることが多い)

≪中核的特徴≫
・注意や集中といった認知機能の変動
・具体的な幻視を繰り返す
・原因のないパーキンソン症状

≪示唆的特徴≫
・レム睡眠時に大きな声などを出すといった行動異常症
・抗精神病薬への過敏症が顕著
・大脳基底核におけるドパミントランスポーター取り込み低下

「中核的特徴と示唆的特徴がそれぞれ1つ以上あてはまる場合」と「中核的特徴が2つ以上あてはまる場合」→ほぼ確実にレビー小体型認知症

「中核的特徴が1つあてはまる場合」と「示唆的特徴が1つ以上あてはまる場合」→レビー小体型認知症の疑い

誤診が多いといわれているレビー小体型認知症。様々な方面から早期診断を可能にするための研究がすすめられるといいですね。

(参考・外部サイト)
オハイオ州立大学「Trial Helps Doctors Tell Lewy Body Dementia From Alzheimer’s, Parkinson’s」(9/15)
アリセプト「レビー小体型認知症(DLB)の臨床診断基準(第3回DLB国際ワークショップ)の要約