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昨年度の相談件数は過去最多 「若年性認知症コールセンター」を利用する人ってどんな人?

公開日: : 最終更新日:2018/12/13 認知症, 認知症を支える社会と仕組み

若年性認知症コールセンター:アイキャッチ

2009年10月、認知症介護研究・研修大府センターに開設された、全国唯一の「若年性認知症コールセンター」

どんな人が利用し、どんな相談が寄せられているのでしょうか。大府センターが発表した「若年性認知症コールセンター2015報告書」から、まとめてみたいと思います。

相談件数は年々増加

2015年の相談件数は2,240件でした。年々増加傾向にあり、開設直後の2010年(1055件)と比べると、2倍以上になっています。

若年性認知症について関心が高まっていることや、コールセンターの知名度が上がっていることが理由だと考えられます。

最も多い相談者は「患者本人」

相談の形態で最も多いのは、1回のみで完結するもので54.7%でした。継続相談は、596件(26.6%)だったそうです。

最も多い相談者は、「患者本人」(41.6%)。若年性認知症の診断を受けた人だけではなく、「もしかして……」と不安を感じている人からの相談が増えたのではないかと、推測しているそうです。

全相談者のうち、「男性」は3割にとどまっていますが、そのうちの67.4%が「患者本人」だそうです。

患者本人の「妻」からの相談も多い

続いて多かったのが、家族などの「介護者」(37.9%)。親族だが「介護者以外」(12.0%)が続きました。

親族からの相談は合計1,116件で、本人との関係は以下の通りです。

妻:51.4%
娘:15.4%
夫:9.3%
兄弟姉妹:7.8%
息子:6.1%
親(義親含む)4.9%

親族の相談者の半数以上が、「妻」という結果となりました。

76.0%が介護者と同居

暮らし方のわかっている2,068件で最も多かったのは介護者と「同居」(76.0%)しているケースでした。

「独居」13.2%、「施設」6.2%、「病院」3.2%が続いています。

過剰心配も約3割

認知症の有無について聞くと、診断されている人が37.7%で最も多い結果となりました。

続いて多かったのは「過剰心配」(28.4%)、「不明」が20.6%いたほか、確定診断のされていない「疑い」(9.1%)、「濃い疑い」(4.2%)が続いています。

通話料・利用料ともに無料で相談できるので、不安な症状あり「誰かに相談したい」という人が、気軽に相談できる窓口だと言えます。

うつ病と併発している人が多い

認知症だと確定診断されている人と濃い疑いのある939人に、合併症について聞くと、「あり」が52.9%でした。「うつ病」、「高血圧症」、「糖尿病」の順で多かったそうです。

申請している社会資源や介護保険

認知症だと確定診断されている人と濃い疑いのある939人を対象に、社会資源や介護保険の申請状況を聞くと、下記のような結果となりました(複数回答)。

・介護保険認定済み:521人
・介護保険申請中:27人
・介護保険非該当:92人
・障害者手帳(精神):459人
・自立支援医療:426人
・障害年金:356人
・生活保護:134人

介護保険の「未申請」が230人あることについては、診断から相談まで短い人がある程度いることが考えられます。社会的資源の「利用なし」(36.3%)についても、同じことが言えそうです。

ただし、介護保険については、65歳未満は利用できないと誤解している人がいる可能性も否定できません。

要介護認定を受けた人の7割以上が、「デイサービス」(220人)、「ホームヘルパー」(57人)などの介護サービスを利用していました。

相談内容

多い相談内容は以下の通りです。

・相談者本人の事柄:270件
・症状について:239件
・介護方法について:234件
・社会資源(年金や障害者手帳など)について:188件
・病院について:184件
・心身疲労について:177件

こういった内容について、コールセンターでは「情報提供」(48.0%)や「考え明確化」(51.6%)のほか、「感情受け止め」(58.2%)もしてくれるそうです。

「相談したことによって落ち着いた、相談してよかったという反応が相談者から寄せられており、相談者が話すことにより、自分の課題を整理できる中で、相談員が情報提供するという形ができていると考えられる」と、報告書には書かれています。

具体的な内容としては、「夫に病気を公表していいか」や「周辺症状(BPSD)の対応について」、「介護者がうつ病になってしまった」、「金銭的に生活に不安を抱えている」などがあるそうです。

また、診断を受けた人がまだ仕事をしていることも多く、「会社にどう伝えたらいいか」、「まだ働きたい」という本人や家族からの相談のほか、「認知症と診断された社員をどうするべきか」といった企業からの相談もあります。

平均発症年齢が51歳と、まだ若いうちに発症する若年性認知症。診断を受けた人やその家族にとって、不安やわからないことだらけだと思います。

若年性認知症コールセンターを利用して、不安やストレスを減らしていけるといいですね。

(アイキャッチ画像出典元:若年性認知症コールセンターホームページのスクリーンショット)