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75歳以上高齢者、運転免許更新などの認知機能検査強化へ

公開日: : 最終更新日:2018/12/13 認知症, 認知症を支える社会と仕組み, 高齢者の暮らし

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認知機能が衰えてくると考えなくてはいけないのは、「自動車の運転」です。

家族が「運転を辞めさせたい」と思っても、本人は長年の経験から運転に自信を持っていたり、認知機能が落ちていることを認めようとしなかったりと、辞めさせるのに時間がかかることがあります。

今後高齢化社会が進むと、認知症の人が増え、認知症ドライバーも増えることが見込まれます。

そこで認知症の人の交通事故を無くすため、来年3月12日から「認知機能検査」などが強化された改正道路交通法が施行されることになりました。

「認知機能検査」強化の内容

それではどんな点が変更されるのでしょうか。

75歳以上の高齢者は運転免許証の取得や更新をする際に、「認知機能検査」の受診が義務付けられています。

検査の判定結果によって、以下のように決められていました。

現在

「認知機能が低い」人:特定の違反があれば医師の診断が必要
「心配ない」「少し低い」人:3年後まで検査・診断なし

検査の判定結果後の対応が以下のように変更されます。

変更後

「認知機能が低い」人:医師の診断が必要
「心配ない」「少し低い」人:特定の違反で、認知機能検査が必要に。「認知機能が低い」と判断されると、 医師の診断が必要。

認知症だと診断されなくても、認知機能検査の結果が前回より下がっていた場合には、実車指導など臨時高齢者講習が義務付けられます。

医師の診断で認知症だと判明された場合には、免許証が停止または取り消しされるのは、現行のままです。

その他の認知症ドライバー防止策

・公安委員会は運転免許証の取得や更新をする人に、「認知症などに該当するか」という質問票を交付することができます。公布された人が認知症だと診断されているのに、「認知症ではない」と嘘の記載をした場合には、1年以下の懲役、または30万円以下の罰金が科せられます

・認知症などの診断を下した医師が、その人が免許を受けていると知った場合に、診察結果を公安委員会に届け出ることができます

・熊本県や宮崎県などでは免許センターに看護師を配置し、相談体制を強化しています

>>認知症による交通事故の防止 免許センターに看護師を配置

対象となる18の違反

警察庁は専門医とともに、過去5年間の高齢者の違反を分析し、75歳以上の高齢者が違反すると検査の対象となる18の項目を定めました。

・一時不停止
・信号無視
・一方通行の道路を逆から通行するなどの通行禁止違反
・逆走や歩道の通行などの通行区分違反
・わき見や操作ミスなどの安全運転義務違反
・一時停止しないなど踏切での違反
・黄線を越えてレーンを変更する違反
・右折レーンから直進するなどの指定通行区分違反
・横断歩道で一時停止せず歩行者の横断を妨害
・横断歩道のない交差点で歩行者の横断を妨害
・交差する優先道路の車の通行を妨害
・対向車の直進を妨げて右折するなど交差点での優先車妨害
・右左折などの際にウィンカーを出さない合図不履行
・禁止場所で転回するなどの横断等禁止違反
・徐行せず左折するなど交差点で右左折する際の方法違反
・徐行すべき場所で徐行しない違反
・環状交差点内の車などの通行を妨害
・徐行しないなど環状交差点を通行する際の方法違反
(引用元)朝日新聞「18の交通違反、認知症検査義務づけへ 75歳以上」(5/12)

 

いずれも認知能力が下がると犯しやすい違反ばかりです。

2014年度に認知機能検査を受けた人は約143万8,000人で、認知症と診断されて免許の取り消しや停止されたのは356人でした。

今回の改正によって、免許の取り消しや停止の件数が増えることが見込まれています。

※こちらの記事は2016年5月時点の情報です。認知機能検査強化を盛り込んだ改正道路交通法は、2017年3月12日に施行されています

(参考)
>>(外部サイト)時事通信「75歳以上に臨時認知症検査=改正道交法、来年3月施行-警察庁方針」(5/12)(掲載終了)
>>(外部サイト)北海道新聞「認知症検査、逆走など18項目 改正道交法、来年3月施行」(5/12)
>>(外部サイト)日本経済新聞「認知症疑いなら医師の診断義務付け 改正道交法成立 免許取り消し急増も」(2015/6/11)