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介護ベッドや電動車いすなど、福祉用具による事故に要注意!

公開日: : 最終更新日:2018/12/13 介護用品・福祉用具

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要介護者本人や介護者の負担を軽くするためには、福祉用具の利用は欠かせません。ただし、使い方によっては福祉用具による事故が起こってしまうことがあります。

では、どんな点に気を付け、どんな使い方をしたらいいのでしょうか? 独立行政法人製品評価技術基盤機構が昨年9月に出した注意喚起を中心にまとめたいと思います。

5年間で147件の事故 死亡事故は49件

2010年から2014年までの5年の間に、福祉用具が原因で起こった高齢者の事故は、合計147件でした。

そのうちの49件が死亡事故です。「介護ベッド」(22件)、「電動車いす」(22件)での発生がそのほとんどをしめています。また、51件が重傷事故で、「介護ベッド」(21件)、「歩行車・歩行器」(11件)という結果でした。

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(画像出典元:独立行政法人製品評価技術基盤機構)

最も事故が多い介護ベッド

死亡事故や重傷事故が最も多いのが介護ベッドです。

介護ベッドの主な事故内容は「ヘッドボードやサイドレール、ベッド用グリップ(手すり)等の隙間に体の一部を挟み込んだことによる事故」(41件)です。

介護ベッドによる事故の例

・頭部や首を挟み込んだことによる死亡事故:13件
・腹部や左半身などを挟み込んだことによる死亡事故:2件
・手足を挟み込んだことによる重傷事故:11件
・手足を挟み込んだことによる軽症事故:10件

対策

使用する際は、頭や手足が入り込みそうな隙間が無いか確認し、カバーやクッションで覆ったり、隙間の小さい部品に交換する。

電動車いすによる事故

続いて事故が多いのは、電動車いすです。ハンドル型の電動車いす(シニアカー)のほかに、ジョイスティック形の電動車いすも含まれています。

表2(画像出典元:独立行政法人製品評価技術基盤機構)

電動車いすによる事故の例

・乗車中に道路(狭い道、砂利道など)から河川、用水路などに転落した死亡事故:15件
・踏切内で列車と接触したことによる死亡事故:4件
・リフト移乗時にバランスを崩して転倒した死亡事故:2件
・ジョイスティック形で転倒防止バーを収納したまま走行して転倒したことによる重傷事故:1件

対策

・十分に練習をし、定期的に安全運転講習会に参加をする
・飲酒時や眠くなる薬の服用時、体調の悪い時には運転しない
・路肩によりすぎないように気を付ける
・特に人気のない踏切の横断はできるだけ避ける
・急な坂道は避ける
・タイヤやブレーキの状態を、取扱説明書に従って日常的に点検する
・乗車前にバッテリーを確認する

歩行器・歩行車の事故

歩行器や歩行車では、報告された死亡事故はありませんが、重傷や軽症事故が11件発生しています。

歩行器・歩行車による事故の例

・歩行中にバランスを崩したり、ロックのかけ忘れなどによる転倒や破損による重症、軽症事故:9件
・立ち上がり、着座時の転倒による重症事故:2件

また、国際交通安全学会で発表された「歩行補助車を使用している 高齢者の外出状況と交通上の課題」という論文では、犬のリードを歩行車に括り付けていたため、犬が走り出して転倒するケースや、歩行能力にあった歩行器ではないために転倒してしまうケースが紹介されています。

対策

・歩行能力にあった歩行器を選ぶ
・正しい使い方をする

そのほかの事故の例

そのほかに発生している事故には、以下のようなものがあります。

・手すりやポータブルトイレの隙間に体の一部を挟み込んだ
・使用中に手すりが破損してバランスを崩して転倒など
・車いすの移乗時、走行中に転倒や転落
・杖や介護リフトの使用中に部品が破損、変形、脱落

使用開始から1年未満の事故に注意

発生件数の約4割にあたる55件が、使用開始から1年未満に発生しています。使い方に慣れていないと、事故を起こしやすくなることがよくわかります。

原因を見てみても、半数以上が誤使用や不注意などによる「製品に起因しない事故」(80件)となっています。「製品に起因する事故」(23件)、「原因不明」(22件)、「調査中」(22件)続いています。

新しく福祉用具を取り入れたときには、使用方法や注意事項をよく確認しましょう。