シニア世代にダーツが人気上昇中! 認知症予防への期待も

Dartboard on wood wall (Darts Hit Target)

定年退職した団塊の世代を中心に、シニアから注目を集めているスポーツがあります。それが、的に向かって矢を投げ、点数を競う“ダーツ”です。

ダーツというと若い人が楽しむもののイメージですが、なぜ今高齢者に受け入れられているのでしょうか。

ダーツに必要なスキル

ダーツでは、技術や集中力が問われます。

指先の微妙なコントロールが必要ですが、運動量はさほど多くなく、高齢者だけではなく子どもや障害のある人にも気軽に始められるスポーツです。

高齢者にダーツが人気の理由は?

気楽に始められるほかに、高齢者にダーツが人気の理由はどこにあるのでしょうか?

理由1:運動と同時に頭も使う

ダーツは持ち点から得点を引いていくゲームです。つまり、「引き算」をしながら体を動かすスポーツです。

最近話題の「コグニサイズ」など、認知症予防のためには体を動かしながら頭を使うのがといいと言われています。

理由2:勝敗を決めることで脳に刺激を

勝敗が決まることで、悔しいという気持ちやうれしいという気持ちが生まれ、脳の神経伝達物質であるドーパミンやアドレナリンが分泌され、脳に刺激が与えられます。

理由3:適度な運動

ダーツの的までの距離は2メートル10センチです。これだけの距離に向かってダーツを投げるときには、指先ではなく全身のバランスを使って投げます。

また、指先に神経を集中させることで、脳に刺激が与えられます。

理由4:コミュニケーションが生まれる

対戦式のダーツでは、相手とのコミュニケーションが生まれます。1対1だけではなく、4対4といったチーム戦も可能です。

幅広い世代の人ができるスポーツなので、一家で楽しむなど世代間交流が生まれることもあります。他人とのコミュニケーションは、認知症の予防にもつながると言われています。

このような点から、NPO法人日本ウエルネスダーツ協会では、ダーツは「認知症予防、介護予防、機能回復につながる」と説明しています。

葛飾区の例

東京都葛飾区には、2012年に結成された「葛飾区ダーツ協会」があります。約80人という所属者の平均年齢は73~74歳。高齢者だけではなく、30代のメンバーもいるそうです。

練習は月に2、3回と少なめですが、69歳の参加者は「当初は遅かった計算が速くできるようになった。若い世代と一緒にプレーすることもあり、いい刺激になる」と、効果を実感しているようです。

(参考) >>(外部サイト)読売新聞「頭も使うダーツ 認知症予防」(1/27)

もしご家族が家に引きこもりがちになっていたら、ダーツに誘って一緒に楽しむのもよさそうですね。