映画を通して現役介護福祉士が伝えたいこととは(連載第1回) - 映画「まなざし」

現役介護福祉士が映画を通して伝える、介護の仕事の尊さ、やりがい、そして人が人と共に生きる上で一番大切なこと

はじめまして。介護福祉士、兼映画監督の卜部敦史です。私はこれまで、「性犯罪」、「更生保護」、「死刑制度」などといった関心の高い社会的テーマを内包した作品を制作してきました。次の作品のテーマを考えていた時に、特別養護老人ホームにいる祖母の面会に行った時の出来事がきっかけとなり、「介護」というテーマに強い関心を持ちました。

「介護」を題材に選ぶからには、やはり自分で働き、汗を流し、人肌に触れ、体温を感じ、話す事でしか分からない事がきっとあるんじゃないかと思い、すぐに初めてでも仕事が出来る施設を探し、見つけたグループホームで働き始めました。そこでの経験や感じたことをもとに、介護の仕事をしながら貯めたお金で作った、長編映画『まなざし』が完成しました。

映画『まなざし』予告編

社会的テーマを内包した作品を撮ってきた私が次にテーマに据えたのは「介護」でした

高齢化が進むタイの映画祭でも高評価を頂きましたが日本国内での劇場公開のための資金が足りていません

日本でも試写会は開催しましたが、高齢化が進むタイでも、超高齢社会を迎えた日本の介護を描いた本作への関心はとても大きく、第13回バンコク世界映画祭でも上映されました。介護を巡る話は、国を問わず普遍的である事を改めて実感する事が出来ました。

今回行うプロジェクトは、映画『まなざし』を日本国内で劇場公開させるためのものです。現在、2016年初秋に渋谷アップリンクという映画館にてロードショーが予定されています。しかし、海外映画祭への応募料、上映素材の制作費、映画祭参加費用などがかさんでしまい、当初予定していた劇場公開に向けた宣伝費用を捻出できず、このままでは上映に向けた充分な宣伝活動をすることができません。そこで、皆さまの応援で劇場公開を実現したいのです。

※クラウドファンディングで映画「まなざし」をご支援いただける方はこちらからお願いいたします。(募集終了)

 

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【あらすじ】 ある事件で服役していた父。父は長い受刑生活の中で寝たきりになっていた。 事件の影響から父を憎んでいた娘であったが、ある日出所した父を受け入れざるを得なくなる。娘は父を介護しながら、家族の絆を少しずつ取り戻していく・・。

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介護に対する世間のイメージは、きつい、苦しい、職員の給料が低いなどネガティブな物が多いのが現状です。私も仕事をしながら、そういった厳しい現実に直面する事はあります。しかし、介護の仕事は、私を人として成長させ、同時に人が生きていく上でかけがえのない大切な事を教えてくれました。

それは利用者さまに接する中で、「食事」「排泄」「睡眠」という、自分が今まで当たり前にしてきた行為が、生きる上でいかに尊いものであるかを改めて気付かせてくれた事であり、また人が人と生きていく上で、一番大切な事は何なのかを深く考えさせてくれた事でした。『まなざし』上映後には、お客様と介護業界の著名人、監督を交え、介護の現状を良くするため、希望を見出せるような社会にするための議論のきっかけの場としたいです。応援の程よろしくお願い致します!

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クラウドファンディングで映画「まなざし」をご支援いただける方はこちらからお願いいたします。(募集終了)

https://readyfor.jp/projects/manazashi

 

映画「まなざし」公式ウェブサイト

http://www.manazashi-thelook.com/

 

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