保存版!福祉用具の選び方と相談先【PR】

第1回から第5回まで5ヶ月に渡って介護保険制度の福祉用具サービスに関して紹介してきました。今回で福祉用具サービスの紹介は最後になりますので、サービスを利用する際の重要なポイントをまとめてご紹介させていただきます。

■福祉用具貸与事業者は「アフターフォロー」の手厚い所を選ぶ

福祉用具は、一般的にどの福祉用具貸与事業所も同じ商品を取り扱っていますが、決して商品価格だけで選んではいけません。前回は、事業所を選ぶ3つのポイントを紹介しました。

 
この3つのポイントの中で、最も重要なことは「アフターフォローもしっかりしていること」でした。福祉用具を実際に使用してみると、思うように使えなかったり、身体に合わなかったりということが生じてしまいます。
 
そのため、最も良いのは、借りてから7日以内に再度訪問してくれ、商品が合っているか、安全に使われているかの確認と説明をしてくれる事業所です。その後は、最低でも3ヶ月ごとに訪問をしてくれる事業所が良いでしょう。3ヶ月経過をすると、利用者の身体状況も借りた当初とは異なってしまいます。
 
商品の点検はもちろんのことですが、利用状況や身体状況、安全などを再確認し、常に最適な使い方を提案してくれる事業所を選ぶことが重要です。 同じ商品を取り扱っていても、こうした違いによって、使い心地に大きな差がでます。
アフターフォローがしっかりしている」事は、安心してお任せできる福祉用具貸与事業所を選ぶための最も重要なポイントとして覚えておきましょう。

福祉用具貸与事業者は「アフターフォロー」の手厚い所を選ぶ
介護に必要な福祉用具を選ぶ場合には、ケアマネジャーと福祉用具事業者の方とに相談する事が一番ですが、利用者本人やご家族の方でも、福祉用具を選び方は押さえておきましょう。ポイントは3つでしたね。この3つのポイントを抑えておけば、どの福祉用具も比較的迷わずに選ぶ事ができます。

  • ポイント1:利用する本人の身体状況に合わせて選ぶ
  • ポイント2:「どこで使うか」といった、利用環境で選ぶ
  • ポイント3:「誰が使うか」(介助者がいるかどうか)で選ぶ
 
この3点は、どの種類の福祉用具を選ぶ場合にも重要なポイントです。 最初に、利用者本人の身体状況に適しているかを確認します。利用する本人の身体状況に合っていない福祉用具を使用すると、車いすからずり落ちてしまうなど、大きな事故に繋がってしまう可能性もあるからです。次に「どこで使うのか」利用環境を確認します。
 
いざ車いすで外出しようとした時に、外出仕様ではない車いすを借りていても意味がありません。事前に「どこで使うか」を考慮して、商品を選ぶ必要があります。 そして最後に確認するポイントは、「誰が使うか」(介助者がいるかどうか)です。福祉用具に触れる機会が最も多いのが介助者かもしれません。介助者への負担を出来るだけ減らすことを考えるのが望ましいでしょう。
 
身体に合うか確認し、利用する場所をイメージし、介助者の事を考える、という3つの流れで福祉用具を選ぶことを覚えておいてください。この流れでケアマネジャーや福祉用具の事業所に相談すれば、福祉用具を選びやすくなり、より最適な福祉用具サービスを受けることができます。  

身体に合うか確認し、利用する場所をイメージし、介助者の事を考える
 福祉用具は、介護保険制度を利用してレンタルまたは購入することができます。介護保険によって、レンタルおよび購入に必要な費用の負担が大きく軽減されます。レンタル(福祉用具貸与)とは、自宅での生活に必要な福祉用具をレンタルする費用の負担を軽減するサービスです。購入(特定福祉用具販売)とは、自宅での生活に必要な福祉用具を購入する際に、10万円(年間)を上限に購入費の負担を軽減するサービスです。

  一方で、レンタルと購入の制度を活用するには、いくつかのルールがあります。覚える必要はありませんが、なんとなくそのような制度だったなぁと思い出していただければOKです。

  • ・ 要介護度によって借りることができない品目(車いす、介護ベッド等)があります
    ・ お住まいの場所によって、借りることができない場合があります
    ・ 同じ品目を2つ以上借りる場合には、借りるための理由が必要です
 
例外が認められるケースもありますが、上記のような制限のルールがあることを覚えておいてください。要介護度や身体状況、住環境、ご利用者本人の状況に応じて、利用できるサービスの内容が変わります。レンタルできる福祉用具を購入する際には介護保険は適用されません。また、歩行器(車)とシルバーカーのように似たようなアイテムでも、シルバーカーは介護保険が適用とならないなど、注意する必要があります。

レンタルと購入できる福祉用具


■福祉用具サービスを利用する際に大事なこと

福祉用具サービスを利用するにあたって、共通して言えることは「分からないことがあった際には、専門家に相談すること」です。 わからないことがあれば、担当のケアマネジャーや福祉用具事業所の方に相談して下さい。リハビリをしている方であれば、リハビリの先生にアドバイスをもらうこともおすすめです。介護保険制度のことや、商品について、細かいことでも構いません。そのためにも、安心して相談できる事業所を見つけることがとても大事です。

福祉用具は利用する方の生活に最も身近で、影響を与えやすい道具(サービス)です。ただし、福祉用具はあくまでも自立を助けるための補助的な道具であり、それだけで生活が完結するわけではありません。福祉用具を有効に活用することで、より豊かな生活を送ることができるのです。

福祉用具サービスを利用する際に大事なこと


■最後に

これまで5ヶ月に渡り、介護保険制度を利用した福祉用具サービスについて紹介してきました。福祉用具は日々性能が良くなり、種類も豊富になっているため、利用する方の選択肢も増えています。

しかし、誰に相談をするのか、どこの事業所のサービスを利用するのか、どうやって商品を選ぶのか、といったサービスを利用するにあたっての基本となる部分は、いつになっても変わりません。 そのためにも、安心して相談できる専門家を見つけ、ご利用する方ににあったアイテムを選び、継続的に利用するためにもアフターフォローが充実している事業所を自ら選んでいくことがとても重要です。 現在福祉用具サービスを利用されている方もそうでない方も、今後新たに福祉用具サービスの利用を検討する際には、ぜひこれまでの内容を参考にしてみてください。

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監修者:山岸駿介
監修者:山岸駿介

理学療法士。臨床経験は7年。
急性期から慢性期、スポーツ分野など幅広い分野を経験。医療・介護・スポーツなど幅広い分野のリハビリに携わり、老若男女に正しい運動で、健康的な生活を送るサポートしている。
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福祉用具のラインナップ

  • 歩行補助杖

    心身ともに積極性が生まれ、歩く機能の維持につながります。

  • 認知症徘徊感知機器

    徘徊の最初の兆候をとらえ、事前に防ぐことができます。

  • 床ずれ防止用具

    床ずれはご利用者さまにとってとてもつらいもの。防止用具で予防しましょう。

  • 歩行器・歩行車

    歩行訓練や室内での歩みをサポートします。

  • 入浴補助用具

    安心してお風呂を楽しむために。

  • 車いす

    移動するだけでなく、正しい姿勢を保って座れる「いす」の役割も。

  • ポータブルトイレ

    ご高齢者の体にやさしい機能が付いたものもあります。

  • 居室用の手すり

    立ったときの姿勢がふらついて安定しないとき、大きな助けとなります。

  • 特殊寝台

    ご利用者さまの自立のお手伝いをし、ご家族の負担も軽くしてくれます。