介護者が倒れる「介護倒れ」。どうしたら防げる?

imasia_11899229_S

「介護倒れ」とは、介護の疲れやストレスなどから介護の担い手が過労で倒れてしまうことです。

親の介護が必要になる年代は、仕事でも家庭でも必要とされていることが多いうえ、更年期障害など自分にも問題を抱えていることもあります。

さらに、老老介護をしている家庭も多く、介護倒れは深刻な問題です。

同居で介護をしている方の7割が、悩みやストレスを抱えているという調査結果もあります。(参考:介護のQ&A「父の性格による問題行動」)

以前安心介護には在宅介護を望み、入居施設で問題行動を起こす父親について質問が投稿されていました。 

その回答から、介護倒れを防ぐにはどんなことが必要なのかをまとめてみたいと思います。

信頼できる第三者を頼る

自宅の近隣にある「地域包括支援センター」か、お住いの地区にある役所の「高齢支援課」や「介護保険課」で自宅での介護に困っていることを相談しましょう。

介護倒れを防ぐための第一歩は、介護の悩みを1人で抱えないで、介護の現場で協力してくれる第三者をみつけ、一緒に結論を探すことが大切です。

自宅に近くにある地域包括支援センターを探す際には、電話帳などには必ず載っていますし、役所などに電話で問い合わせると、連絡先などを教えてもらうことができますので、1度問い合わせてみると良いでしょう。

精神科による薬の調整

被介護者が問題行動を起こして、入院先や入居施設を“強制退院”または“退去通告”されてしまうのなら、精神科に薬を出してもらい、精神のコントロールを計るという方法があります。 また、認知症の症状が悪化し、施設での介護が困難になった場合には、認知症の専門外来などに受診し、症状を緩和してもらうための処方をお願いするという方法もあります。 ただ、お薬で症状をコントロールするというのも、施設側の協力や理解があって成り立つことであって、なぜ施設での介護を望むのか、家族の事情なども施設側に伝え、上手く協力を得られるようにすることも大切になります。

自分以外のお金を使う

介護倒れを防ぐために排泄、着替え、食事、入浴などで介護サービスを使いたくても、金銭的な理由であきらめている方もいるのではないでしょうか?

自分自身の生活費や将来のたくわえを削って介護に費やすのではなく、両親の財産を整理しながら介護費用を捻出したり、介護に直接かかわっていない家族に資金援助をしてもらいましょう。 介護の疲れと、金銭的な心労が重なっては、それこそ介護倒れを招きかねません。親族や、介護にかかわっていない家族が、介護に協力が無理ならば、せめて金銭的な援助だけでも協力をしてもらいましょう。

また、悩みや思いを1人ですべて抱え込まないことも大切です。時間を見つけて家族会に参加したり、安心介護内の掲示板を使って、ストレスを思い切り吐き出してください。 >>参考記事:介護をしている人同士が支え合う―“家族会”を知っていますか?