【介護漫画】介護の中で見つけた幸せな時間 ~ おばあちゃんの愛 ~

年齢を重ねると、できないことが増えてきます。 それでも変わらずに、誰かのお世話をしたいと思ったり、 相手の気遣いや愛情をうれしいと感じることで、 毎日を輝かせられるのかもしれませんね。

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プラスの感情は要介護者のミカタ

大切な人と一緒にいて感じる“トキメキ”や“楽しい”、“うれしい” などのプラスの感情は、要介護者の方の日常に生きがいを与えたり、 認知症の進行予防や症状の改善に役立つと言われています。

また、介護施設と保育施設を併設する“幼老統合ケア”を 導入しているところでは、お年寄りが 「子どもの世話を焼かなくちゃ」と思うことで、 意識がしっかりしたり、認知症症状が改善されるといった 効果が確認されています。 >>参考記事:子どもとお年寄りがともに成長する“幼老統合ケア”

つまり、「好きな人に触れたい」や「誰かの世話を焼きたい」 という気持ちは、要介護者の方にとって大切な感情なんですね。

“老老介護”の実態

平成25年度の「国民生活基礎調査の概況」によると、 全世帯の23.2%が、65歳の高齢者のみの世帯だそうです。

その中には、高齢者が高齢者を介護する“老老介護”をしている世帯も多く、 65歳以上の要介護者を65歳以上の人が介護している割合は51.2%、 75歳以上同士だと、29.0%という結果でした。

平成22年度に北海道社会福祉協議会が行った調査によると、 老老介護をしている方の24.0%が、 介護者自身も要介護認定を受けているそうです。

自宅で介護をすることになった理由は、 「(要介護者)本人の希望」(61.8%)が最も多く、 「介護者の希望」(40.4%)、「家族希望」(14.6%)が続き、 「経済的理由」は7.9%に留まりました。

介護を引き受けることになった理由を聞くと、 「自分しかいない」(80.6%)、「家族だから」(52.6%)、 「子・配偶者への責任」(25.1%)、「肉親への愛情」(18.8%)など、 自発的に引き受けていることが多いようです。

老老介護者の思い

「介護者が経験した思いについて」は、 ・相手を理解するようになった(37.9%)、 ・感謝の気持ちを受けることができた(26.8%) ・信頼関係の構築(18.4%) など、ポジティブなものがある一方、 ・怒鳴りつけてしまいそうになった(36.1%)、 ・無視してしまいそうになった(26.2%)、 ・介護を放り出してしまいそうになった(13.7%) など、ネガティブな意見も上がっていました。

介護者の不安や悩みについて聞くと、 不安・悩みが「ない」と答えたのは27.9%、 「ある」と答えたのは37.8%でした。

不安や悩みは、「娘」(41.6%)や「息子」(30.3%)よりも、 「ケアマネジャー」(54.6%)に相談していることが多いそうです。 やはり介護のプロは頼りになるということでしょうか。

在宅で介護をしている人は、 年齢に関係なく悩みや不安を感じていると思います。 身近にいる介護のプロや家族に話を聞いてもらい、 あまり抱え込まないようにしたいものですね。

また、日常の中で感じた幸せを、 こんな風にシェアしていただけるのはとてもうれしく、 励みになりますね。

冒頭の漫画は、泰ちゃんさんよりご応募頂いた介護エピソードを元に作成させて頂いております。漫画として分かりやすくするため内容及び設定を一部改訂させていただいております。また、応募いただいたエピソードから漫画を作成しております都合上、登場人物のキャラ設定などが都度異なることがございますが、ご容赦下さい。この漫画はフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。