【介護漫画】“トキメキ”は介護に重要!?レビー小体型認知症の可能性も

ベッドから車いすなどへのトランス(移譲)は、 素人にはなかなか難しいものです。 たとえ専門職の方だとしても女性や小柄な方よりも、 がっしりとした男性にやってもらう方が 介護される方には安心感があるのかもしれませんね。

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トキメキは介護の味方?

トキメキやワクワクする気持ちは、プラスの感情です。

心が生き生きとしてポジティブになると、 認知症ケアにもなると言われています。

今回のように恐怖心を乗り越えたり、 「○○さんと一緒に散歩に行けるようにがんばる」など リハビリの目標設定にも役立ちますよね。

“不純な動機”もあった方がいいようです。

77歳の婚活を描いた『燦燦』

77歳で夫の介護を終えた女性が、 毎日を燦燦と輝かせるために婚活をする映画があります。 それが吉行和子さん主演の『燦燦』です。

外山文治監督はこの映画を作るにあたり、 多くの高齢者を取材したそうです。 そこで晩年の現実を知った監督は、 高齢者が輝きを取り戻すための“応援歌”にしたいとの気持ちで この映画を作ったのだそうです。

>>外部サイト:映画『燦燦』公式サイト

おじいちゃんやおばあちゃんがときめいている姿を見るのは、 複雑な気持ちになるかもしれませんが、ぜひ応援したいものですね。

行き過ぎたトキメキは病気のサイン?

トキメキはいいものですが、行き過ぎてしまうと 別の問題を抱えているのかもしれません。

以前安心介護に投稿された質問にこんなものがありました。

通所介護の特定の男性職員へ、85歳になる女性が気に入り、他の女性利用者へ介助をすると、やきもちを焼いてしまい、気を引こうとして、勝手に通所の施設から黙って外に出ていく行為がやみません。 外へ出ていくなら声かけてと話をすると、「15時頃に行きたい」と言ってきたので、その時間はいけないので14時頃に外に出ましょうと本人へ話をしていた所、13時頃に勝手に外に出ていこうとしたために、14時からだからまだ時間来ないからと説得しても、手を振り切って出て行かれてしまわれる始末です。待ったが聞かないようです。いくら話をしても、「わかっているけど、あなたの顔をみるとイライラしてくる」と言われます。 また他の女性利用者で、ある特定の方だけが、標的で、「あの人はあの男性とできている、体の関係がある」とない事を通所のみなに話をしているのです。 病気は、専門の心療内科へかかり、リボトリール、リバスチグミンが出ています。 電車に乗ったりすることも現在はでき、通所に行くと、このような状態です。 幻視・睡眠時に異常な言動があります。 若かったときは喫茶店を経営し、現在も若々しさは時折感じさせる方です。 このような方の対応はどのように対応をしたらいいのでしょうか? その職員と距離を置くべきか、それとも効く薬があるのでしょうか? 引用元 介護のQ&A 「恋愛感情を勝手にもち、敵対心を燃やし、通所介護の職員が困る」

この質問内容に書かれている精神症状から、 レビー小体型認知症ではないかと考えた専門家が、 このようなチェックリストを紹介しています。

【レビー小体認知症チェックリスト】 •物忘れがある。 •頭がはっきりしている時と、そうでないと時の差が激しい。 よくボーッとしている時が多い。 •実際にはないものが見える(幻視;人や動物・虫など)。 •妄想がみられる。 •動作が緩慢になった。 •筋肉がこわばる。硬くなる。表情が乏しくなった、喜怒哀楽が減った。 •すり足、小股で歩行する。 •睡眠時に、怖い夢をよく見たり、大声をたてたり、 あるいは寝ぼけて起き出し、異常行動をとる。 •転倒や失神を繰り返す。 ※5個以上該当すれば、レビー小体型認知症の可能性あり(小阪のチェックリスト:改変)。 (保有資格:福祉住環境コーディネーター、福祉用具専門相談員、認知症ケア専門士、社会福祉主事任用資格、ヘルパー2級、介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)、そのたの専門家○あーちゃんさんからの回答)

相談者さんの場合にも、5つ当てはまったそうです。

過剰なトキメキへの対応策としては、 ・内服薬の変更や量の確認のため、ケアマネジャーを通じて主治医に相談する ・「そうですね」「辛いです」と共感しながら、“今の思い”に耳を傾ける ・精神科医の意見やアドバイスを受ける ・思いを向けられた男性職員から 「自分勝手な行動をとると悲しい」などの話をしてもらう。 などの回答が返ってきています。

通所介護事業所の変更については、 「変更しても新たな標的を作るのではないか」という意見もあれば、 「環境が変わることで利用者の混乱を招く恐れはあるが、ひとつの方法」 などのアドバイスがあり、結論は出ませんでしたが、 医療保険で利用できる精神科併設のデイへ 変更してはどうかとのアドバイスされていました。

冒頭の漫画は、むささき7820さんよりご応募頂いた介護エピソードを元に作成させて頂いております。漫画として分かりやすくするため内容及び設定を一部改訂させていただいております。また、応募いただいたエピソードから漫画を作成しております都合上、登場人物のキャラ設定などが都度異なることがございますが、ご容赦下さい。この漫画はフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。