【介護漫画】認知症によるモノ隠し対策いろいろ。成功例を公開!我が家の対策!~モノ隠し篇~

認知症の家族を介護している方の中には、相手の行動に驚かされることも多いでしょう。認知症の方が隠したパンツが思いもよらないところから出てきた……というエピソードも聞いた事があります。

>>参考:【漫画】認知症によるモノ隠し「こんなとこにパンツが…」介護家族が気をつけるべき対応

このモノ隠しに対して「こんな対策で成功しました!」という投稿がありましたので、ご紹介したいと思います。

【介護漫画】認知症によるモノ隠し対策いろいろ。成功例を公開!我が家の対策!~モノ隠し篇~



実は専門家も勧める対策だった!

今回のこの対策は、実は専門家も勧めている対策方法です。

以前、認知症の母親が汚れた下着を隠してしまうという方から、「尊厳を傷つけずに対処するにはどうしたら良いでしょう?」という質問が投稿されました。

それに対して、専門家からはこんな回答が寄せられています。

当グループホームでも汚染した下着やズボン等を隠される女性の入居者様が何人もいらっしゃいます。 ベッドのマットレスの下に尿汚染したパンツを3枚ズボンを3枚・・所狭しと並べて隠していらっしゃいます。洗濯したばかりのバスタオルやタオルに何重にも包んでタンスの奥底にしまい込んでいる事も・・・。 この事に関して、スタッフと話し合い[洗濯物はこの中に入れておいて下さい。]と表記した蓋付きの小さめのバケツをお部屋のタンスの横に置く事で、100%隠していた汚染下着とズボンが、半分くらいの割合でバケツの中に入れて頂く事が出来ています。 もちろん、隠す事がゼロになることはまだありませんが、『洗濯機が洗いますので出して下さい。』と言う声かけに拒否されること無く隠していた物を出して頂く事も多く、習慣化されてきています。(一朝一夕では出来る事ではありません) (保有資格:正看護師、介護支援専門員(ケアマネジャー)、認知症介護実践者研修の専門家) 引用元 介護のQ&A「母が汚れた下着を隠す」

 

口で言ってもなかなか納得して頂けないので、うちの施設ではかわいらしいカゴを用意して、洗いものはこの中へと張り紙をしております。それを居室に置かせて頂きます。 丸見えは抵抗あるでしょうから、きれいな柄の布をかけるようにしてあります。 (保有資格:介護支援専門員(ケアマネジャー)、介護福祉士、社会福祉士の専門家) 引用元 介護のQ&A「母が汚れた下着を隠す」

パンツ以外のものを隠したらどうするべき?

認知症の方には隠しているという認識がなくても、物を動かしたり思いもよらないところにしまいこむことで、結果的に物を隠してしまうことがあります。

そんな場合の対策は、どうしたらいいのでしょうか? 専門家からはこんなアドバイスが寄せられています。

貴重品は鍵のかかる所にしまう。

食器をしまうなどのお手伝いをしたがって、結果的にモノを隠してしまう場合には、

洗濯物を畳むなど簡単に手先を使うことをお願いする。 ・折り紙や塗り絵など、手先が使えて楽しめるものを勧めて注意をそらす。

また、前回の「【漫画】認知症によるモノ隠し「こんなとこにパンツが…」介護家族が気をつけるべき対応」では、5つのポイントを紹介しました。

 

  1. 否定しない&怒らない
  2. なぜ隠したのか、気持ちを考えてみる
  3. 隠せる場所を減らす
  4. 必要なものは予備を用意する
  5. 少しだけ気持ちをおおらかに!

ストレスを感じたら……

「怒ってはいけない」、「おおらかに」と心掛けても、いつだって平常心を保てるわけではありませんよね。いつもモノ隠しにつき合わされてストレスを感じるという方へ、こんなアドバイスを紹介します。

解っていても同じ事を繰り返されると介護側がまいってしまいます、その際には、介護サービスを有効利用して下さい、デイサービスやショート利用をしてもらい 休憩して下さい。 (保有資格:介護支援専門員(ケアマネジャー)、介護福祉士、ヘルパー2級の専門家) 引用元 介護のQ&A「認知症の母が勝手に物を動かすのを防止したい」

介護サービスを上手に利用して、無理のない介護をしていきましょう。

 

冒頭の漫画は、タヌキツネさんよりご応募頂いた介護エピソードを元に作成させて頂いております。漫画として分かりやすくするため内容及び設定を一部改訂させていただいております。また、応募いただいたエピソードから漫画を作成しております都合上、登場人物のキャラ設定などが都度異なることがございますが、ご容赦下さい。この漫画はフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。