【介護漫画】激しい物忘れ・・・認知症の患者とその家族の望ましい対応とは?~「ふと気づく、親子の絆・・」~

日夜、認知症患者の方と向き合うことが多い方も大勢いらっしゃると思いますが、今回は認知症、その中でも記憶障害の症状と、それに対する望ましい周囲の対応をまとめてみたいと思います。

【介護漫画】激しい物忘れ・・・認知症の患者とその家族の望ましい対応とは?~「ふと気づく、親子の絆・・」~



過去の記憶は鮮明

記憶障害は、本人に自覚がありません。

「電話した内容」、「食事の内容」を忘れるのではなく、「電話した」、「食事した」こと自体を忘れてしまいます。

大昔の出来事は鮮明に覚えているのに、5分前の出来事はすぐに忘れてしまうということもあります。これを、記憶の逆行性喪失といいます。

本人は昔の自分に戻ったつもりで話している可能性があります。 話が食い違う、人物誤認をする、理不尽なことを言い張るなどの時は、本人は違う時代を生きているつもりになっているのかもしれません。

家族としてショックを受ける瞬間だとは思いますが、それを受け止めることが大切です。 また、これを利用して、本人が幼いころの写真や遊んでいたおもちゃ、若いころに流行していた映画や音楽など、過去を思い出しやすくするための道具を用意して脳を刺激する、回想法という治療法も効果的です。

周囲のベストな対応は否定せず、安心させ、強要しないこと

そのような場合、周囲の家族はどのような対応をとるのがベストなのでしょうか。

ポイントをまとめてみます。

・認知症の方の言うことを否定せずに話を合わせて安心させる

・正しさを強要しない

まず話を合わせ、本人に安心感を与えます。 本人にとっては、自分の認識している世界こそが真実なので、周囲の人が真っ当なことを言っても、本人は認めようとしません。

認知症では、「何を言われたか」を忘れたとしても、そのとき感じた感情だけは残ってしまうものです。

「だめ」「違う」といった否定的な表現を避け、正しさを求めるのではなく、その場を円滑・円満にまとめるように心掛けるといいでしょう。

冒頭の漫画は、安心介護に寄せられた「介護のQ&A」や「共感広場」の投稿を元に作成させて頂いております。漫画として分かりやすくするため内容及び設定を一部改訂させていただいております。この漫画はフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。