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<特集>知っておくべきこれからの認知症対策 『新オレンジプラン』第4回:地域みんなで認知症を支える

<特集>これからの認知症対策『新オレンジプラン』

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“地域の介護資源”というもの

前回は認知症に早く気づくための取り組みについて説明しました。
では、認知症と気づいた後のケアはどのように進めていけばよいのでしょうか?

その答えを地域ごとに用意したものが「認知症ケアパス」です。

私たちが暮らす地域にはさまざまな “医療・介護資源” があります。

身近なクリニックもそうですし、大きな病院もそう。地域包括センターも、訪問介護ステーションも、デイサービスセンターも重要な介護資源です。

また、お弁当の配食会社や、イベントやご家庭訪問をおこなうボランティア団体も、身近な見守り役を果たしています。高齢者福祉センターや公民館などで開かれるいろいろな集まりも、人と会って刺激を受けるという意味で認知症予防につながるはずです。

こうした地域の資源を認知症の症状の進行に合わせて上手に活用するため、「認知症ケアパス」が各自治体でつくられています。

認知症の進行に合わせて地域資源を活用「認知症ケアパス」

たとえば、Aさんに認知症の症状が現れはじめたことに、ご家族が気づいたとします。

ご家族はまず、Aさんを長く診察しているかかりつけ医に相談したとしましょう。かかりつけ医が診察し、認知症の疑いありと判断したら、専門医療機関を紹介、そこで確定診断を受けることになります。

また、ご家族が地域包括支援センターに相談すると、看護師などを中心とした認知症初期集中支援チームがご自宅を訪問し、ご本人の様子を観察します。認知症初期集中支援チームはご本人の症状だけでなく、ご自宅やご家族の様子も見ることができますので、「日常生活も含めてどんなサポートが必要か」を総合的に判断できます。ここで「ご本人のお世話にヘルパーの訪問が必要」「ご家族が介護疲れしているので、デイサービスを利用したほうがいいのでは」など、病気治療以外のサポート案が生まれます。

介護サービスを受けるなら、要介護認定を受けたほうが経済的に助けられます。そこでAさんの案件は認知症ケアパスに基づいて認知症初期集中支援チームからケアマネジャーへと引き継がれ、要介護認定⇒介護サービスの利用という介護の流れに乗ることができます。
認知症の介護に携わる家族やご本人が、症状が進行した時には、どの医療機関へ行けばよいのか、在宅生活を継続するためにはどんな介護サービスが必要になるのか、また、どのようなサービスを利用すれば今の生活を継続することができるのか、症状の進行に合わせ、その都度必要なサービスや社会資源を、どの段階でどのように活用すれば良いのかを図や紙面で示したものが、「認知症ケアパス」です。

このようにさまざまな介護資源やサービスを利用することで、Aさんはご自宅で平穏に過ごし、ご家族もホッとできる時間を持てる可能性が高まります。

認知症の急性憎悪期も乗り切る

ただ、認知症は徐々に進行する病気ですので、人により急性憎悪期と呼ばれる時期が訪れます。徘徊して探し回ったり、昼夜逆転の生活で夜中に騒いだり、被害妄想などが現れ、ご家族が精神的に耐えられなくなるのがこの時期です。

そんなときは医療機関への入院や短期入所サービスなど複数のサービスを組み合わせ、急性憎悪期を乗り切ります。症状が落ち着いたら、再びご自宅に戻るのか、それともグループホームや老健などの施設に入所するのか、それはご本人の意思やご家族のお考え次第でしょう。また、判断に迷ったときには、地域包括支援センターやケアマネジャーといった、介護の専門家からの意見も求めることも重要になります。

以上のように、認知症の進行に合わせて地域の医療・介護資源を次々に活用していく道筋を示すのが「認知症ケアパス」です。

症状はお一人おひとり異なりますし、ご家族の考えやご自宅の環境、経済状況も人それぞれ、介護には「これが正解」という答えはありません。“活用できるものはどんどん活用していく”という考えで臨みたいものですね。

 

>>  “新オレンジプラン” について、同じ介護者同士で話し合う!(共感広場への投稿)

>>『認知症』について、他の人の体験談を見る!
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全5回 連載企画:<特集>これからの認知症対策「新オレンジプラン」
第1回:「新オレンジプラン」ってどんなもの?
第2回:  認知症を正しく知る・正しく理解する
第3回:認知症に早く気づくことの大切さ
第4回:地域みんなで認知症を支える
第5回:住み慣れた地域で自分らしく暮らす