失禁パンツの種類と選び方

失禁パンツの種類と選び方

失禁とは?

失禁とは、自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことです。失禁には4つの種類があります。それぞれについて詳しく解説していきます。

腹圧性尿失禁

女性に多く見られる失禁で、重いものを持ち上げたりくしゃみをしたときなど、腹部に力がかかるときに尿が漏れてしまうものです。加齢や出産がきっかけとなり、骨盤底筋群が緩むためにおこります。

切迫性尿失禁

急に尿意を感じても、トイレまで我慢できずに漏れてしまう失禁の事です。脳血管疾患などにより脳からの指示がうまくいかない場合や、前立腺肥大症などにより膀胱が勝手に収縮して尿が漏れてしまうこともあります。

溢流性尿失禁

男性に多く見られる失禁で、多くが前立腺肥大症によるものと言われています。尿意を感じて排尿をしたいと思っても排尿できないのに、少しずつ尿が漏れてしまうものです。

機能性尿失禁

排尿障害はないにも関わらず、歩行状態の悪化や認知症などが原因でトイレに間に合わず失禁してしまうものです。ポータブルトイレやおむつを使用するなど対策が必要となります。

失禁パンツ はどのような人に向いている

失禁パンツ はまたの部分が補強されていますが、大量の尿を吸収することはできません。そのため、少量の尿漏れがある人に向いていると言えるでしょう。尿漏れの量が少ない腹圧性失禁や溢流性失禁に向いています。

失禁パンツ の種類と選び方

失禁パンツ は、漏れる尿の量によって選ぶことが大切です。中にはデザイン性が高く、 失禁パンツ だと気が付かないものもあります。また、吸水性や消臭機能付きも物など様々な種類があります。

20ml程度の尿漏れに対応

くしゃみをしたときなど少量の尿漏れがある場合に使用すると良いでしょう。補強部分が薄いものが多いため、目立ちにくいという特徴があります。

50ml程度の尿漏れに対応

外出や旅行など長時間トイレに行けないような場合に使用すると良いでしょう。また、軽度用の 失禁パンツ では不安だという人にも向いています。

50ml~150mlの尿漏れに対応

補強部分が厚くなるため、多めの尿漏れにも対応できます。しかし、補強部分が厚くなるためごわつきやふくらみが気になる可能性があります。尿取りパットのようにずれるという心配がないため、安心して着用できます。

男性用・女性用について

男性用はブリーフタイプやトランクスタイプがあり、中には前開きのものもあります。女性用は深ばきのものが主流です。色やレースなどの装飾など好みのものを選ぶことができます。

失禁パンツ
引用:nishiki-ch.co.jp

失禁パンツ の購入について

失禁パンツ は介護用品の一つですが、介護保険の適応外となります。そのため自費での購入となります。介護用品を扱っている店の他、ネット通販や衣料品を扱う店で購入することができます。

失禁パンツ のメリットとデメリット

失禁パンツ は少量の尿漏れがある場合に向いています。防臭機能が付いたものもありますが、使用を継続することにより臭いが気になる場合もあります。メッリト・デメリットについて見てみましょう。

メリットについて

おむつや尿取りパットに比べ、厚みがないため目立ちにくいと言えます。また 失禁パンツ は、おむつを嫌がる場合でも抵抗感が少ないため使用しやすく、自尊心も保たれやすいと言えるでしょう。

デメリットについて

吸水性・消臭機能付きの 失禁パンツ は、繰り返し使用することで臭いが残りやすくなりことが考えられます。汚れたらこまめに交換し、漂白剤なども使用して洗濯することをお勧めします。

【参考】
>>リハビリパンツ とは?
>>大人用おむつの使い方
>>大人用おむつ とは 種類と選び方

>>福祉用具レンタルの無料相談


【この記事の監修者】

中村 静江(なかむら しずえ) /訪問看護ステーションとんぼ