介護用 防水シーツ の種類と選び方

介護用 防水シーツ の種類と選び方

 

介護現場でよく用いられいてる介護用 防水シーツ 。利用者だけでなく介護者の負担も軽減できるという観点から人気のある介護用品です。

防水シーツを利用することで、介護者、利用者双方にどのようなメリットがあるのか、またどの種類を使用すれば良いか、その選び方などをご紹介します。気になる介護保険による補助が出るかどうかというお金の面もここでご紹介していきます。

 

介護用防水シーツの種類と選ぶポイント

介護用防水シーツにはどのような種類があり何を選べばいいのかをご紹介します。

まずは、介護用防水シーツの機能別の種類です。介護用防水シーツには防水タイプと撥水タイプという2つの機能があります。

防水タイプ

防水タイプとは、水分を吸収した後にポリウレタンフィルムなどで加工された裏面でブロックするため、水はシーツにはしみこまないようになっており、なおかつ表面はさらっとしています。ベッド上での動きが激しい人や1回の失禁の量が多い人には防水タイプがお勧めです。

撥水タイプ

撥水タイプは表面に加工が施されているため、水が表面にのみ滞り、裏面にはいかないようになっています。

裏面に加工がされていないため通気性には優れているものの水の量によっては圧力などが加わると裏面にまでしみこんでしまう可能性があります。

そのため、ベッド上での体動が少ない人や体重が軽く小柄な人が使いやすいシーツとなります。

次に、シーツの形状別の種類です。

部分タイプ

よく病院や介護施設などで見られる防水シーツで、横に細長い形状をしています。

布団やマットレスに対して十字型になるようにおいて、マットレスの下に織り込んで使用します。

防水シーツは通気性が悪く、夏場などは汗疹や褥瘡といった皮膚トラブルの原因になりやすいものです。そのため、部分だけ使用することでこのような皮膚トラブルを防ぎつつ、失禁などによるシーツの汚染を防ぐことができる効率の良いシーツとなります。

ベッド上での動きが少ない人、介護度が低く離床時間が長い人、おむつと併用でシーツまでぬらすほどの失禁が少ない人にお勧めです。

>>大人用おむつ とは 種類と選び方 >>大人用おむつの使い方

介護用 防水シーツ の種類と選び方2
出展:nihonangel.co.jp

全身(前面)タイプ

布団やマットレスの前面をカバーします。シーツの四つ角にゴムがついているため、それを布団やマットレスに引っ掛けて使用します。

ベッド上での身体の動きが激しい人、おむつをしていても横漏れでシーツを汚してしまう人にはお勧めです。

全面(ボックス)タイプ

布団やマットレス全体をすっぽりと覆うタイプになっており、コの字タイプとボックスタイプがあります。

前述した前面タイプと比較してわかるように、再度の部分にも防水シーツをひいているため、マットレスや布団全体を汚染から守ることができます。 レンタルのマットレスを利用している方にお勧めです。

介護用防水シーツを使用する上でのメリットは?

介護用防水シーツを利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか。

洗濯回数が減る

防水シーツの上に直にねている場合であれば週に1回程度、シーツの上に防水シーツを置いている場合は2週間に1度のペースでの洗濯で良くなります。

シーツのみでは毎回マットレスまでぐっしょりとなってしまい、特に天気の悪い時期にはなかなか乾かずに大変な思いをしていたかもしれませんが、防水シーツは洗濯の必要性も少なく、乾きやすいため洗濯回数も減り、介護者の負担が軽減できます。また、漂白剤や柔軟剤を使用する必要性もないため、お洗濯も楽です。

ダニ対策になる

介護用 ベットにずっと寝ている時、気になるのがダニなどの虫です。 防水シーツ はダニの栄養分となるフケや垢などが溜りにくい性質となっています。

また、繊維の間に溜まるということも無いため、ダニが繁殖することもありません。 ダニなどに刺されてしまい、皮膚症状を発症するのは寝たきりの方に多い悩みです。これがシーツ1枚で軽減できるというのは嬉しいことではないでしょうか。

介護保険は使えるのか

現在、防水シーツ は介護用であっても介護保険からの負担はなく自費での購入となっていますしかし、厚生労働省 の ”検討を要する福祉用具の種目について” に項目として挙がっているため、もしかしたら将来的に介護保険適用となる日がくるかもしれません。

>>特定福祉用具販売とは 特徴と使い方

 


【この記事の監修者】

中村 静江(なかむら しずえ) /訪問看護ステーションとんぼ

【プロフィール】
1998年理学療法士資格取得後、永生病院リハビリテーション科に勤務。病棟勤務を経て、訪問リハビリテーションおよびデイケア業務に携わる。2014年国際医療福祉大学大学院にて福祉援助工学分野修士課程を修了し、現在は福祉用具プランナー管理指導者として、福祉用具プランナー研修などの場で講師活動も行う。


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