シニア向け分譲マンションとは?

シニア向け分譲マンションとは?

長年暮らしてきた住宅での生活が不便になってきたけれど、高齢者向けの施設に入るのはまだ早い!という方にお勧めなのがシニア向け分譲マンションです。本記事では、高齢者にうれしい設備やサービス内容、費用などについて解説しています。ぜひご確認ください。

シニア向け分譲マンションとは?知っておきたい基本ポイント

シニア向け分譲マンションとは?知っておきたい基本ポイント



シニア向け分譲マンションの基本ポイントを確認していきましょう。

資産になる老後の住まい

すぐには介護を受ける必要がなくても、現在の住宅での生活に不安を感じている方は少なくありません。まだまだ元気な高齢者の選択肢の1つが、シニア向け分譲マンションです。高齢者が住みやすいバリアフリー設計で建てられており、様々な生活支援サービスが付いています。主に民間事業者が販売・運営しています。

1970年代から供給されている住まいですが、近年では様々な特徴やサービス内容の物件が増えてきました。リゾート地や都市部、住宅街、地方都市など、様々な場所に建てられています。

介護度や認知症の症状が重い方が選ぶ住まいというよりも、生活の支援を受けながら老後の生活を楽しみたいという比較的元気な中高年に選ばれることが多いのが特徴です。年齢制限がなく、現役世代でも購入できるシニア向け分譲マンションもあります。要介護度が高くなり、自立した生活が送れなくなった後には、併設している有料老人ホームに住み替えができるという施設もあります。

所有権があるので通常の分譲マンションのように売却や相続も可能な点が、サービス付き高齢者住宅や有料老人ホームとの大きな違いです。資産価値のある老後の住まいといえます。

シニア向け分譲マンションの退去の条件

所有権のあるマンションですので、運営会社の倒産などの理由で強制的に退去となることはありません。

シニア向け分譲マンションのメリットとデメリット

 

シニア向け分譲マンションのメリットとデメリット

シニア向け分譲マンションのメリットとデメリットを比較してみましょう。

シニア向け分譲マンションのメリット

  • シニアライフを楽しめる共有スペースやレクリエーション設備が整っている
  • 分譲マンションなので物件の売却、相続、譲渡が可能 ・生活について相談できるスタッフが常駐しているので安心
  • 提携している医療や介護サービスがある物件が多い
  • 外泊や外出、嗜好品の持ち込みなどの自由度が高い

シニア向け分譲マンションのデメリット

  • 新築物件の場合、購入費用が高い
  • 共用スペースが広く、月々に支払う管理費や修繕積立費が高い
  • 比較的元気な方向けの物件なため、介護度や認知症の症状が重くなると有料老人ホームなどへの住み替えを検討する必要がある
  • 物件数が少ない

シニア向け分譲マンションの対象者

シニア向け分譲マンションに入所できる対象者を確認しましょう。

シニア向け分譲マンションが利用できる方

施設ごとに条件が設定されています。年齢制限は50歳以上と比較的若く設定されているところもあれば、制限のない施設もあり、その物件が購入できる資産があり、共同生活が可能な方であればほとんどの方が利用できます。

同居条件も同じく定められていない施設がほとんどで、60歳以下の子世代との同居や、親族以外との同居も可能です。

ただし、物件によっては「伝染病にかかっていない方」「身元引受人がいる方」などの条件があります。詳しくは検討しているシニア向け分譲マンションに直接お問い合わせください。

シニア向け分譲マンションのサービス内容

シニア向け分譲マンションのサービス内容

シニア向け分譲マンションのサービス内容を見ていきましょう。

シニア向け分譲マンションのサービス内容

シニア向け分譲マンションが提供しているサービスは、物件ごとに異なります。下記の他に、管理会社が賃貸や売却の手伝いをしてくれる物件やペットのための設備を備えている物件など、サービス内容は様々です。

中には要介護度が高くなった際に、提携または併設している有料老人ホームに住み替えができるところもあります。

詳しくは購入を検討しているシニア向け分譲マンションに問合せください。

生活支援サービス

常駐している生活サポートスタッフやコンシェルジュが、日常生活の見守りや相談、宅配された荷物の一時預かり、クリーニングの取次ぎ、タクシーの手配などを行うサービスです。室内に設置されている緊急コールや見守りシステムの対応も行います。

また、住民同士の交流を図るため、各種教室やサークル活動の運営の支援をしている施設も多くあります。

レストランからの食事の配膳や電球の取り換えなどの短時間のサービスについては、有料のところや「〇分以内のサービスは無料」というところなど様々です。

共有施設の例

多くのシニア向け分譲マンションでは、レストランや大浴場が設置されています。その他にも物件により、娯楽室やフィットネスルーム、多目的ホール、健康管理室などを設置しています。

医療サービス

多くのシニア向け分譲マンションは、提携している近隣の医療機関やマンション内に診療所が開設されています。住民のかかりつけ医の役割を果たすほかに、定期的な健康相談会の開催や健康診断などを行っているケースもあります。

介護サービス

介護が必要になった際には、一般的な賃貸や分譲マンションと同様に、外部の介護事業所から介護サービスを受けるようになります。介護事業所と提携していたり、建物内に介護事業所が併設されているケースも少なくはありません。

要介護認定を受けていなくても、自費で生活支援や身体介護サービス受けられるところもあります。

シニア向け分譲マンションで入居する部屋のタイプ

シニア向け分譲マンションで入居する部屋のタイプは、物件によって異なります。家族向けではないので、1LDKから2LDKという物件が中心です。一般の分譲マンションのように、キッチンや浴室が備えられています。

シニア向け分譲マンションでかかる料金

シニア向け分譲マンションでかかる料金

シニア向け分譲マンションの費用を見ていきましょう。

シニア向け分譲マンションでひと月にかかる料金

シニア向け分譲マンションは賃貸ではないので家賃はかかりませんが、管理費や修繕積立費、サービス利用料、水道光熱費、食費などがかかります。

常駐スタッフの人件費や共用設備の維持費がかかるため、一般の分譲マンションよりも管理費や修繕積立費は高めです。自立者向けの有料老人ホームと比べると比較的安い傾向がありますが、スタッフの配置が手厚いほど管理費は高くなります。

2011(平成23)年に社団法人不動産協会が公開した「高齢時代の住宅のあり方に関する研究報告書」によると、月額費用の目安は8~15万円ほどです。

物件によって金額が異なるので、あらかじめ確認しておくといいでしょう。

その他にかかる費用

上記の金額の他に、不動産取得税や固定資産税などもかかります。

入所時にかかる費用

シニア向け分譲マンションにかかる初期費用は、いわゆる購入費用です。 新築物件の場合、通常のマンションと同等かそれ以上となるでしょう。相場は数千万円から1億円以上です。購入する際には住宅ローンの利用も可能です。

また、多くのシニア向け分譲マンションでは、運営保証金や管理一時金などの一時金を徴収しています。金額は数十万~数百万円となり、物件によって異なるので、あらかじめ確認しておくといいでしょう。

シニア向け分譲マンションに入所するまでの流れ

シニア向け分譲マンションに入所するまでの流れ

最後に、シニア向け分譲マンションを利用する基本手順を確認しておきましょう。

シニア向け分譲マンションの利用方法

シニア向け分譲マンションの利用方法は、一般的な分譲マンションと同様です。物件を探して見学に行き、申し込みをして契約となります。物件ごとに特徴やサービス内容が異なるので、どんなサービスが必要なのか、どんな暮らし方をしたいのかをあらかじめ考えておくといいでしょう。

シニア向け分譲マンションに賃貸で入居することも可能です。詳しくは検討しているシニア向け分譲マンションや近隣の不動産会社にお問い合わせください。

他の住民と交流しながらバリアフリー住宅で暮らしたい方に

シニア向け分譲マンションはバリアフリー設計の住宅で、他の入居者と交流ができる大浴場やレストランなどの共用設備が整っています。見守りや生活支援サービスが提供されており、多くの物件が医療や介護サービスと提携・併設しています。安心して暮らせるサービスを受けながら自由な暮らしを維持したい方、年齢を重ねても生活を楽しみたい方、さらに資産として活用できる物件を探している方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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監修者:鵜沢静香
監修者:鵜沢静香

訪問介護事業所職員、福祉用具専門相談員。2015年から安心介護に関わっており、お話を伺った介護家族や介護職員の影響で介護職員初任者研修を取得し、訪問介護の仕事をスタートしました。2022年には介護福祉士、認知症ケア専門士の資格を取得し、自宅で介護をされる人・介護をする人、どちらも大切にしながら訪問介護の仕事を続けています。