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快適で衛生的!自動排泄処理装置で排泄ケアの悩みを解消しよう

寝たきりの方や自力で排泄できない方の在宅介護では、24時間体制の排泄サポートが必要です。介護者にとって負担の大きい、定期的なおむつ交換やトイレ介助の悩みを解消するには自動排泄処理装置がおすすめ。記事では、装置の仕組みや種類、介護保険の適用範囲について解説します。

 

目次

  1. 排泄ケアの負担を減らす自動排泄処理装置
  2. 自動排泄処理装置は主に2タイプ
  3. 気になる費用は?自動排泄処理装置と介護保険
  4. デリケートな排泄問題を解決する自動排泄処理装置

排泄ケアの負担を減らす自動排泄処理装置

寝たきり介護をする老夫婦

排泄ケアの問題は、寝たきり介護を担う方の大きな悩みのひとつです。

介護をする人は、「定期的なおむつ交換は重労働」「夜中に起きるのがつらい」「においや汚れが気になる」といったストレスを抱えていて、心身ともに負担を感じているのが実情です。

一方、介護される人も悩んでいます。「自分でトイレに行けないのがつらい」「迷惑をかけて申し訳ない」「排泄のことを頼みにくい」といった苦悩があり、自信や自尊心をもてなくなる方もいらっしゃいます。

介護者と被介護者、双方の悩みの解消に役立つのが自動排泄処理装置です。どのように排泄処理をおこなうのか、基本機能を確認しましょう。

寝たきり介護に役立つ自動排泄処理装置とは

排泄処理装置 利用例

自動排泄処理装置は、主に以下のような方の排泄をサポートする装置です。

  • 寝たきりで動けない方
  • 自力で排尿・排便をするのが困難な方
  • トイレが間に合わない方

病院や介護施設などでも使われている福祉用具の一種で、在宅介護にとり入れるケースも増えています。

2012年に介護保険制度が改正され、自動排泄処理装置の本体が「福祉用具貸与」の対象品目になったことも利用者増加を後押ししています。

自動排泄処理装置と介護保険については、のちほど詳しく解説します。

排泄物の吸引・洗浄・乾燥を自動でおこなう

自動排泄処理装置では、その名称のとおり自動的に排泄処理をおこなうことができます。

排泄物の吸引から洗浄、乾燥までの一連の流れをひとつの装置で処理できるので、基本的に排泄介助をする必要がなくなります。

また、排尿や排便の瞬間はセンサーが感知する仕組みになっています。これにより、排泄の意思をうまく伝えられない方や、トイレが間に合わない方の場合もスムーズに処理できるようになるでしょう。

本体とレシーバーで構成される

自動排泄処理装置は、主に「レシーバー」と「本体」で構成されています。

レシーバーは尿などを吸引する部品で、レシーバーで受けた排泄物は本体に送り込まれる仕組みです。本体の中には排泄物を溜めるためのポンプやタンクが収まっていて、溜まった排泄物はトイレに流します。

通常、自動排泄処理装置の本体はベッドの脇に設置し、レシーバーは利用者の手が届く場所に置いておきます。 また、レシーバーには男性用・女性用があり、形状が異なります。

介護にゆとりが生まれる

在宅介護に自動排泄処理装置をとり入れれば、定期的なおむつ交換や夜間の排泄ケアをする必要がなくなります。

このことは、介護を担う方の負担軽減につながります。 排泄物に直接触れずに処理できるため衛生的ですし、密閉構造ですから気になるにおいもほとんどありません。

先述のとおり、在宅介護の排泄ケアは、介護者・被介護者の双方を悩ませている大きな問題です。介護をする方に「きちんとお世話をしてあげたい」という気持ちがあっても、疲弊して心身に余裕がなくなると被介護者につらくあたってしまうことも。

介護者が疲弊すると介護生活が成り立たなくなってしまうため、がんばりすぎないことも介護の大切なポイントです。

自動排泄処理装置によって、介護者に時間的・精神的な余裕ができれば、被介護者にもゆとりのある接し方ができるようになるでしょう。

自動排泄処理装置は主に2タイプ

次に、自動排泄処理装置の種類を確認しましょう。 自動排泄処理装置は、大別すると「専用パッド装着タイプ」と「レシーバータイプ」の2タイプあります。

専用パッドを装着するタイプ

前章で、自動排泄処理装置は本体とレシーバーで構成されているとお伝えしました。こちらのタイプは、そのレシーバー部分にオムツのような専用パッドが付いているのが特徴で、「オムツタイプ」とも呼ばれています。

オムツ状のパッドを装着した利用者が排尿すると、レシーバーが尿を吸引し、チューブを介してタンクに溜める仕組みです。排尿・排便の両方に対応したタイプもあります。

オムツタイプは常に装着しておくことが可能なので、意識がない方の排泄もしっかりケアできます。

自動排泄処理装置 専用パッドを装着するタイプ

自動排泄処理装置 専用パッドを装着するタイプ利用例

 

レシーバーをあてがうタイプ

もう一方は、尿を受けるレシーバーを直接下半身にあてがって使用するタイプです。センサーが感知してレシーバーで排泄物を吸引し、タンクに蓄積します。

レシーバータイプは男性用と女性用で形状が異なり、身体にフィットさせて使うことができて安心です。また、タンクに溜まった排泄物の量を確認できるので、排泄状態のチェックにも便利です。

利用者ご本人がレシーバーを手持ちして使うことが可能なので、比較的自立度が高い方に適しています。

自動排泄処理装置 レシーバーをあてがうタイプ

自動排泄処理装置 レシーバーをあてがうタイプ 利用例

気になる費用は?自動排泄処理装置と介護保険

ここまで、自動排泄処理装置の特徴や種類を確認してきましたが、費用のことも気になりますよね。

最初の章でもお伝えしたように、自動排泄処理装置には介護保険が適用されます。利用できる介護サービスは、部品によって「福祉用具貸与」と「特定福祉用具購入」に分かれるので、それぞれ詳しくみていきましょう。

処理装置本体は介護保険でレンタル可能

介護保険でレンタルできる「福祉用具貸与」の対象となっているのは、自動排泄処理装置の本体のみです。

福祉用具貸与とは、介護を必要とする方が自立的に日常生活を送るための介護用品をレンタル(貸与)する福祉サービスのこと。車椅子や歩行器などさまざまな介護用品が対象となっています。

福祉用具貸与を利用すれば、原則的に自己負担額1割でレンタル可能です(所得によっては2割または3割)。

排便機能があるものは要介護4以上が対象

福祉用具貸与で借りられる品目は、要介護・要支援のレベルに応じて変わってきます。

自動排泄処理装置については、「排便機能を有するもの」の場合は要介護4または要介護5の方が対象です。排尿機能にのみ対応しているタイプなら、要介護1〜3および要支援1、2の方も利用できます。

なお、福祉用具貸与の1ヶ月あたりの支給額には限度があり、要介護のレベルによって異なります。限度額を超えると差額は自己負担になるので注意しましょう。

交換可能部分は「特定福祉用具販売」の対象

自動排泄処理装置のレシーバーやチューブ、タンクなどの交換可能部分は、レンタルではなく「特定福祉用具販売」で購入することができます。

なぜ本体以外はレンタルできないのかというと、レシーバーやチューブは再利用に適さないとみなされているからです。

福祉用具貸与では、他人が使ったものを再利用することになるため、心理的な抵抗感があるものや、継続的な使用で劣化しやすいものはレンタルの対象外となっています。

購入費用の9割が払い戻される

特定福祉用具販売も原則的に1割負担で、一定以上の所得がある場合は7割または8割負担です。購入後に介護保険から払い戻される「償還払い」なので、利用者側がいったん全額支払う必要があります。

たとえば、2万円のレシーバーセットを購入した場合、1割負担なら18,000円が払い戻されます。

福祉用具購入費の限度額は年間10万円

福祉用具販売の購入費の限度額は年間10万円までです。10万円は保険の給付額ではなく、購入費の実費のことなので注意が必要です。

ポータブルトイレや簡易浴槽など、福祉用具販売の対象品目を複数購入すると、購入費が10万円を超える場合があるかと思います。その場合、実費10万円までは介護保険の対象ですが、超えた金額については全額自己負担となります。

デリケートな排泄問題を解決する自動排泄処理装置

介護における排泄ケアの問題はとてもデリケート。対処方法については被介護者ご本人とご家族がしっかりと話し合うことが大切です

。特に、寝たきりの方や自力排泄が難しい方の排泄ケアは介護を担う方の負担が大きいので、自動排泄処理装置の導入が望ましいです。

必要性を感じた方は、ケアマネジャーに相談して導入を検討しましょう。

 

(文・ 吉村綾子)

 

監修者 山岸駿介
監修者 山岸駿介
理学療法士。臨床経験は7年。急性期から慢性期、スポーツ分野など幅広い分野を経験。医療・介護・スポーツなど幅広い分野のリハビリに携わり、老若男女に正しい運動で、健康的な生活を送るサポートしている。