仏壇・位牌とは

仏壇・位牌とは


古い家には当然のように仏間があり仏壇が設置されていたものですが、2013年7月に発表された調査では、仏壇がない家庭が6割にのぼることが明らかになりました。

そもそも仏壇や仏壇に安置する位牌とはどんな意味合いを持っているのでしょうか?

 

位牌とは

葬儀の際には白木の位牌(野位牌)が使用されますが、亡くなった方が成仏すると言われている四十九日の忌明けまでには本位牌を用意するようになります。

位牌を作るのには時間がかかる場合があるので、四十九日に間に合わせたい場合には早々に手配する必要があります。

本位牌とは、故人の霊をお祀りする木の札です。こんなことが書かれています。
・故人の戒名(法名、法号)
・俗名(生前の名前)
・没年月日
・行年(享年)

戒名をつけてもらわなかった場合でも、位牌の作成は可能です。その場合には、生前の名前の下に「霊位」または「位」とつけて戒名の代わりとします。

通常は仏壇に安置したり、お寺に預けたりしておきます。仏壇がない家庭でも、心のよりどころとして位牌を作り、家庭内に安置するケースも増えています。

位牌の種類と価格

・塗位牌(1万円~3万円前後)
漆を塗り重ねて金粉や蒔絵などで装飾した位牌です。

・唐木位牌(2万円~5万円程度)
黒檀や紫檀などの木材を用い、ずっしりと重たい位牌です。木目の美しさが活かされています。

・回出位牌(繰出位牌)(2万円~10万円程度)
故人の戒名を記した札が複数枚入る箱がついている位牌です。三十三回忌または五十回忌を過ぎると回出位牌(繰出位牌)にまとめられて、ご先祖様として祀られることが多くなります。漆塗りのものや黒檀や紫檀製のものがあり、上部が箱型になっています。

また、神道の場合にも位牌にあたる霊璽(れいじ)があります。

仏壇とは

仏壇は仏像と位牌を安置し、仏具を飾り、ご先祖様や亡くなった方を祀るものです。

仏具の種類

花立て(花瓶)、燭台(ローソク立て)、香炉(線香立りんて)の三種類の仏具を「三具足」と呼びます。これに花立てと燭台を一対ずつにしたものが「五具足」です。

最低限必要な仏具は、三具足もしくは五具足のいずれかとりんです。

このほかに、茶湯器、仏飯器、高坏、木魚などの仏具があります。

家庭用の仏壇は基本的に、寺院にある仏壇を小さくして箱型にしたものですが、仏間に飾る伝統的な仏壇もあれば、洋風のリビングに合う家具調のものやA4サイズのコンパクトなものなど、最近では様々な仏壇が出ています。

仏像や飾る仏具は宗派によって異なるので、購入時に確認をしてみてください。また、神道では仏教の仏壇にあたる祖霊舎(神徒壇)があります。

用意ができたら開眼法要を

位牌や仏壇を用意したら、僧侶に読経してもらい、魂を入れる開眼法要を行います。四十九日に合わせて行うことが一般的ですが、間に合わなかった場合には、区切りのいい法要とあわせて行います。
>>四十九日とは

四十九日とは違い、開眼法要は慶事(祝い事)ですので、お布施は紅白の祝儀袋又は白封筒に入れて別に用意をします。

位牌は必要?

本位牌は必ず作らなくてはいけないものではなく、宗派や本人の希望などにより作らない方もいます。

一方でお墓が遠くて頻繁に行けない人や散骨などでお墓のない人などは、手を合わせる対象として位牌を手配する人もいます。

また、故人ひとりに対して位牌は1つと決まっているわけではなく、位牌分けとして複数作り、子世代がそれぞれ持つことも可能です。一部の地域では習慣的に行われています。

もし仏教的な意味合いで位牌が必要かどうか迷ったら、僧侶に相談してみるといいでしょう。位牌は遺族の心の拠り所となることが多いので、家族間で話し合うのも大切です。

葬儀の際に使用した白木の位牌(野位牌)をそのまま仏壇などに安置するのはお勧めできません。白木は湿気などの影響を受けやすいため、何十年も持つ本位牌を早いうちに用意したほうがいいでしょう。

仏壇は必要?

位牌は仏壇にしか置けないというわけではありません。仏壇の用意がすぐにできない場合や、仏壇の購入を考えていない場合でも、リビングに位牌や仏具を設置し、手を合わせるスペースを作ることは可能です。

仏壇は仏像が安置されており、小さなお寺のような存在です。仏壇に位牌を安置した場合には、仏壇に向かって手を合わせたら、故人やご先祖様、そしてご本尊様に一緒に手を合わせていることになります。

仏教的な意味合いで仏壇が必要かどうか迷っているのなら、僧侶に相談をしてみてはいかがでしょうか。

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