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生前整理と実家の片付け

掃除

親が亡くなった時に行う「遺品整理」。しかし長く年を重ねた人ほど、遺品は膨大な数になります。

そこで大切なのが、親が亡くなる前に少しずつ「実家の片づけ」を行っておくことです。それにはどんなメリットがあり、どんな方法で行うのがいいのでしょうか。

遺品整理はとても大変

戦後の貧しい時代に育った親世代は、「もったいない」「物を大事にしよう」という意識が強く、捨てることに抵抗を感じている方も多いのではないでしょうか。

しかも一軒家に住んでいる場合はアパートなどで暮らしている人よりも、収納場所も多く、その分思い出の品が大量に残されていると考えられます。

親が亡くなってしまうと、それらの品は全て遺品として残されます。整理を任された子や親族など、多くの経験者が遺品整理はとても大変だったと語っています。

また、住む人が亡くなった後に実家の片づけをするのは、残された家族にとっても辛いものです。

生前整理と実家の片付け

そこでよく勧められているのが「生前整理」です。これは親自身が家族のために、あらかじめ遺品や財産などを整理しておく作業のことです。

それでも高齢者だけで整理するとなると体力的にも大変です。そのため子と親が一緒に整理する「実家の片づけ」が大切になってきます。

以前、2014年に東洋経済が公開したアンケートでも、1199人のうち約4割の501人が「実家の片づけをしている」もしくは「片づけた経験がある」と回答しています。

生前整理のメリットにはこんなことがあります。

・長年たまった不用品を処分し、居心地よく過ごすため
・整理を通してやり残していたことを理解するため
・亡くなった後にどんな財産が残っているかが子にわかりやすくするため
・親が何を大切にしているのかを子が理解するため

つまり、「実家の片づけ」の目的は無理にものを減らすことではなく、実家を快適にしながら、今までの人生を子とともに振り返ることです。

実家の片づけが難しい理由

やみくもに片付けてもうまくいかない場合があります。その理由はさまざまです。

物が多すぎること

物はどんどん溜まっていきます。何十年も同じ場所に住み続けていれば、その分多くの物が残されます

思い出の品がいっぱいある

家族で旅行した時のお土産や、若い頃に着ていた服、記念品、家族のアルバムなどは高齢者にとって懐かしい昔を蘇らせてくれる大切な品です。捨てようとしてもなかなか思い切ることはできません。

また、認知症を発症した際には思い出の品が症状を改善することがあるので、大切なものは残しておいた方がいいでしょう

実家は自分のものではない

親がデイサービスに行っている間や、入院中に実家の片づけを一気に進めてしまおうと思うことがあるかと思います。

自分が育ったからといって、実家は自分のものではありません。あくまでも親の所有物であり、その中にあるものは当然親の許可を得てから処分しなければなりません。

それをせずに勝手に物を捨ててしまうとトラブルに発展する場合もあります。つまり自分だけで進めることはできないのです。

また、介護の専門家からもこんなアドバイスがあがっています。

「ご両親の物の整理はご両親が亡くなってからの方が良いと思います。他者にはゴミという想いでも、本人にはゴミではないという事もありますし、場合によっては相続の対象になる等もありますので」

スムースに進めるためのコツ

ではどのような手順を踏めば、スムースに「実家の片づけ」ができるのでしょうか。

親とコミュニケーションをとる

実家の片づけをするには親の承諾が必要です。親の所有物ですから、物を捨てたがらない場合は、無理に進めてはいけません。

むやみに「この家は物が多すぎるから捨てよう」と切り出しても、今までのライフスタイルを変えるのは難しいため逆効果です。「遺品整理が大変なこと」や「本当に大切なものを知りたいこと」、「残したいもの、受け継いで欲しいものを教えてもらいたいこと」を伝えるのが大切です。

時間を見つけてゆっくり進める

高齢者は体力が低下しており、長時間の作業は辛いものです。そのため決して急がず、親のペースに合わせることが大切です。

家の物を整理するのは1日では終わりません。実家に帰るたびに片づける習慣を身につけて、コミュニケーションを取りながら楽しく一緒に作業しましょう。親が少しずつ、自分から整理していくようになるかもしれません。

どんな物から片づければいいか

まずは処分できるものから

いきなり押入れの中のものを全て整理する、というのは体力的・精神的にもつらいものです。まずは確実に不要なものから片付けていくのが良いでしょう。

リビングにある新聞や雑誌などからはじめ、もう使わなくなった布団類、クローゼットにある着なくなった服、もらったお中元や引き出物、旅行のお土産、不必要になった趣味の道具、身に付けなくなった時計や宝飾品などというように範囲を広げていくのが理想的です。

次第に大きなものを整理していく

小さなものを整理したあとは、大きなものに移ります。ケースが空になった家具、使わなくなった大型の電化製品、放置されたままの健康器具や自転車なども必要かどうか、見極めるといいでしょう。

台所用品を片づける

多くの家庭で知らずにものが増えているのが台所です。鍋やプライパンなどの調理道具、皿や鉢などの食器、細かい調理雑貨など、個人差はあるものの収納場所に困っているケースが多くあります。

また一緒に家の中を回って、何がどこにあるのかをチェックし、「この部屋はもう少し広くできる」とか「こうすればもっと快適になる」と話し合うのも良い方法です。記憶に残れば、積極的に「整理したい」という気持ちを引き出せる場合もあります。

捨てる物を処分する方法

捨てる物の中には、まだ価値のある品が含まれている場合があります。そのためすぐにゴミとして出すのではなく、リサイクルショップや不用品の買取り業者などに相談するのもいいでしょう。

処分する物がたくさんある場合は、出張サービスを利用すれば、買い取れるものは現金に変えてくれ、買い取れない物もその場で引き取って処分してくれるので便利です。

また、布団などの不用品が大量に出た場合には、定額で「トラック詰め放題」という業者があるので連絡をしてみてもいいでしょう。