ヘッドガード とは 種類や選び方

 ヘッドガード とは 種類や選び方

転倒などの事故で、一番保護しなくてはならない部分が頭部です。高齢者が寝たきりになる原因として、転倒による頭部の損傷・骨折はとても多く見られます。

ヘッドガード は、もし転倒が起きても頭部を守り、怪我や脳の損傷を防いでくれるものです。転倒時のケガを防ぐものには、腰回りを保護するヒッププロテクターがあります。
>>ヒッププロテクターとは

さまざまな機能を持つ ヘッドガード ですが、その種類や使い方を見てみましょう。

ヘッドガード とは

転倒で頭を打ち、障害が残ってしまうことで寝たきりになる高齢者が増加しています。ヘッドガードはこのような事故を防止して、寝たきりになる高齢者を減らす役割を担うものです。

頭部の表面的な怪我の予防のほか、内部にある脳の損傷を防止する役割を持っています。

ヘルメットとの違い

ヘルメットは頭部を保護するという点で同じ効果を持ちますが、ヘルメットは硬いFRPなどの素材で外部を覆い、衝撃を防止する対貫通防護の機能を備えています。

これに対してヘッドガードでは、衝撃を抑えるためにポリエステルPUレザーやポリエステル衝撃吸収材などの柔らかい素材が用いられています。

また、日常的に利用され、直接頭部に触れるものであることから、衛生面についても配慮が求められます。

高齢者が使用するヘッドガードとは

介護の分野で採用されているヘッドガードは、スポーツタイプよりも日常的に装着しやすいような工夫が施されています。見た目が一般の帽子と見分けがつかないものなども多く、「保護帽子」といった呼び名で販売されています。

また、最近では衛生面などにも配慮された、洗濯できるタイプなども登場しているようです。

ヘッドガードの種類

ヘッドガードには、その特徴からいくつかの種類があります。

保護帽子

外見からは普通の帽子のように見えますが、内部に衝撃吸収材を搭載したヘッドガードです。ハンチングやメトロタイプなど、デザインの種類も豊富で、好みにあったものを選べます。

デザイン性を保ちながら、頭部の防護機能を備えており、外出時などにおすすめです。

ヘッドガード(ロールタイプ)

額の周囲へ、鉢巻き状に保護素材が入っているタイプのヘッドガードです。転倒した際、額部分の損傷を防止してくれます。

頭頂部はメッシュなど通気性の良い素材になっており、夏でも使いやすいヘッドガードです。

ヘッド型の保護帽

頭部保護を第一に考えたヘッドガードです。衝撃緩衝機能を部位別にアップしており、形状もスマートなため装着が簡単でしょう。洗濯や手洗いにも対応しているので、清潔的で衛生面からも安心して使用できます。

後頭部衝撃吸収重視型ヘッドガード

ヘッド型の保護帽のうち、後頭部を中心に転倒時などの衝撃を吸収するタイプのヘッドガードです。

側頭部衝撃吸収重視型ヘッドガード

ヘッド型の保護帽のうち、側頭部を中心として転倒時などの衝撃から守るタイプのヘッドガードです。

ヘッドガードの選び方

ヘッドガードは、身体の状態によって使い分けるようにしましょう。例えば体が元気で自立した生活が営めている場合は、最低限の防護性を備えたヘッドガードがおすすめです。また、あまりに大げさな見た目のものは、どうしても装着が億劫になりがちでしょう。オシャレな保護帽子がたくさんありますので、日常的に使いたくなる保護帽子を選んでもらうといいでしょう。

介護度が高く、転倒がそのまま致命的な状況に繋がる可能性がある場合は、頭部の保護を第一に考えられたヘッド型の保護帽がおすすめです。装着は少々面倒ですが、防護性が高いので安心でしょう。手洗いや洗濯に対応したヘッドガードを選べば、予備を用意して順番に使用することも可能です。

ヘッドガードは介護保険適用外

ヘッドガードの価格は、見た目が帽子と変わらない保護帽子で6,000円から1万円以下程度。衝撃の吸収を重視したヘッドガードで、1万円から2万円以下程度です。

いずれも介護保険は適用されず、全額自己負担となります。

ヘッドガードの利用方法

ヘッドガードは、使い方や衝撃耐性などが多様です。利用方法については、説明書を必ずよく読むようにしてください。

また、いくら衝撃に耐えられるものでも、転んだ際に頭から外れてしまったのでは意味がありません。できれば実際に装着してみて、使用感を確認しておきましょう。外れないようしっかり装着することが、ヘッドガードを利用するうえでとても大切です。