松葉杖は足の不自由な方の歩行を補助する歩行補助杖の一種です。何らかの理由で片足が使えないときなどに使用します。ここでは、 松葉杖 の使い方や選び方、レンタル方法などを解説していきます。
松葉杖とは
松葉杖は、主に骨折などで片足が使えない時や、踏ん張ることはできるが歩行が不安定な場合に使用する福祉用具です。
横木と垂直部分の支柱、持ち手(グリップ)で構成されています。横木を両脇ではさんで持ち手(グリップ)をしっかり持ち、支柱で地面を踏ん張って体を支えましょう。ある程度の上体や体幹の筋力が必要です。
松葉杖の役割
松葉杖は体を支える支点を増やして、転倒を防止する役割を持っています。また、両脇にはさんだ横木と持ち手(グリップ)を支えにして、体重を移動させ、歩行を可能にしてくれます。
松葉杖の選び方
松葉杖を選ぶ際には、松葉杖で支えて立った時に、両脇の高さに横木がくる高さの松葉杖を選びます。最近は高さ調節ができるタイプもあるので、そちらを選び適切な高さに調節するのも良いでしょう。
また、グリップの位置も、しっかり持てる高さにあるものを選んでください。
松葉杖の購入・レンタル方法
松葉杖は福祉用具店などで購入できます。
また、介護保険制度を利用することでレンタルすることも可能です。レンタル代金の目安は、1割負担の場合で月額100円~200円が目安です。一定以上の所得がある方は、所得に応じて2割または3割となります。
介護保険制度を利用して「松葉杖」をレンタルする場合、利用を検討しているものが対象か否かを必ず確認しておきましょう。また、購入やレンタルの際には事前にケアマネジャーへ相談してください。
>>福祉用具貸与(レンタル)とは 特徴と活用方法
治療中は病院でレンタルを
ケガなどが理由で一時的に松葉杖を利用する場合、通院治療中は無償で貸し出している病院がほとんどです。
病院によって異なりますが、一時保証金と言う形で数千円を払い、松葉杖を返却する際に全額払い戻されるようになるでしょう。詳しくは通院中の病院に問い合わせてみてください。
松葉杖の使い方
転倒事故を避けるため、医師や理学療法士の指導を受けたうえで、松葉杖を使用してください。
二点歩法
歩行がそれほど困難でない場合は、左足と右杖、右足と左杖と、交互に2点を支えながら歩きます。
同時引き摺り歩法
両足が不自由な場合、両足で地面を支え松葉杖を前方について体重移動させながら移動する歩き方です。
三点歩法
左右どちらかの足が骨折などで使えない場合、残った足と2点の松葉杖の支点の3点で歩行する方法です。
松葉杖を使う場合の介助方法
基本的には、自立歩行が行える状態の方が松葉杖を使用します。そのため、軽く手を添える程度の介助でかまいません。もし倒れそうになったら、そっと支えてあげてください。
松葉杖のよくある質問
身体の筋力が落ちていても松葉杖は使用できますか?
松葉杖は、上半身の筋力がしっかりしていなければ体を支えられません。なお、足が多少不自由でも上半身がしっかりしている場合は、松葉杖の補助で歩行が可能です。