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嚥下障害とは 原因と症状

嚥下障害とは 原因と症状

嚥下障害とは

嚥下(えんげ)とは咀嚼した食べ物を咽頭に送り、飲み込むことです。これに対して「嚥下障害」とは、食べ物をうまく飲み込めなくなる障害を表します。

嚥下障害は、嚥下の際に必要な各器官の複雑な運動や、それに関係する神経や筋肉に何らかのトラブルが生じることで見られます。ただし最近では、「嚥下=飲み込み」ではなく、食べ物を口に運んで咀嚼して飲み込むまでの広い意味で使われることが増えてきました。

嚥下障害の症状

嚥下障害で現れる主な症状は、次の通りです。

食事中にむせる

飲み込みにくくなり、特に水分でむせることが多くなります

食事中以外にもむせる

唾液が飲み込めずにむせたり、咳き込んだりします

固いものや飲み込みにくいものを避ける

噛まなくてもよい柔らかいものや、飲み込みやすい麺類を食べたがります

食事に時間がかかる

飲み込んでも口腔内に食べ物が残っているため、何度も嚥下が必要になり、食事に時間がかかります

食後に声がガラガラする

食べ物が咽頭まで侵入している場合は、痰がからんだような湿ったガラガラ声になります

発熱を知り返す

嚥下性肺炎を引き起こしている場合、発熱が見られます
>>誤嚥性肺炎とは 原因・症状・対策

嚥下障害が発生する原因

嚥下障害が起きる原因には、主にこんなものがあります。

脳血管障害

脳卒中は、嚥下障害の原因の約40%を占めています。嚥下に必要な神経や筋肉が麻痺することで、飲み込むという動作が難しくなってしまうのです。

加齢や身体の衰弱

咀嚼や嚥下に必要な筋肉が、加齢によって低下することが原因です。

また、咀嚼して食べ物を飲み込みやすい形にまとめる機能の低下(食塊形成不全)も要因の一つです。他にも加齢により歯が弱ることや残存歯数が減ったり、義歯が合わなかったりすることも、咀嚼力や嚥下力を弱めます。

心因性

検査上で異常や理学的所見が認められない場合は、うつやストレスなどの心因的なものが原因かもしれません。

嚥下障害の診断方法

まずは全身の機能をチェック

嚥下障害の疑いがあって病院を受診した場合、まずは精神・身体機能を含めた全身機能をチェックすることになります。

続いて口腔や咽頭、喉頭の外的所見によって、だいたいの判断を行うのが診断の流れです。

内視鏡で詳細の検査を行う

さらに詳しく検査するためには、喉頭ファイバースコープという内視鏡を使って、下咽頭や喉頭の機能を確認します。誤嚥しているかどうかは、この内視鏡を使うことで比較的簡単に推測することが可能です。

実際の食べ物の動きを見る

また、実際に食べ物がどのように飲み込まれているかを調べることもあるでしょう。その際は、造影剤を使用したレントゲン撮影による嚥下造影検査が行われます。これらの検査で、信頼性の高い診断が可能です。

スクリーニングテスト

尚、最近では「スクリーニングテスト」という方法で診断する医療機関も増えています。詳しい方法は次の通りです。 

反復唾液嚥下テスト法

30秒間に可能な空嚥下、つまり唾液を飲み込む回数を測定します。30秒間で3回以上の嚥下が認められない場合は、嚥下障害が疑われます。 

嚥下負荷テスト

30mlの水を飲むテストです。実際に嚥下障害がある人にとってはかなり危険なため、3mlの水や4gのプリンなどで検査されます。 

より詳しくは以下を参考にしてください。
>>嚥下力(えんげ力)のチェック方法

嚥下障害のリハビリ方法

嚥下障害のリハビリ方法には、以下のようなものがあります。 

腹式呼吸

呼吸機能を高めて、仮に気管に食べ物が入っても排出しやすくします。お腹にたっぷり空気をとりこみ、ゆっくりと吐き出し、お腹がへこむまで吐き切ります。 

咳嗽訓練

むせに対する防御機能の強化として、自発的に咳をすることを習慣化させる目的で行います。 

発声訓練

パ行やマ行を繰り返し発音します。これらは、食べ物を飲み込むときと同じ器官を使うので効果的です。 

口や舌の訓練

頬を膨らませたり、へこませたりします。また、舌を思いきり出したり、ひっこめたり、左右に動かしたりします。

より詳しくは以下を参考にしてください。
>> 嚥下障害のリハビリ

嚥下障害にならないためのトレーニング

嚥下障害の予防のためには、普段の生活で食事や衛生面に注意することが大切です。

また、食事中は正しい姿勢を保ち、ゆっくりと食べるようにしましょう。少量ずつよく噛み、口の中のものを飲み込んでから次の食べ物を口に入れます。

さらに口の中を清潔に保つことで歯周病を防ぎ、誤嚥によって細菌が肺に入るのを予防しましょう。
>>高齢者の口腔ケアの目的と方法