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認知症の方の「異食」-原因と3つの対策方法

生命の危険もある“異食”-原因と3つの対策方法

認知症になると思いもよらない行動をとることがあります。
明らかに食べられないものを口に入れてしまう“異食”もその中のひとつです。

異食とは

異食では何でも食べてしまう可能性があるため、たばこや電池、漂白剤など、身の回りにあるものが非常に危険になります。中毒を起こしたり、危険な状態になったりする恐れもあるでしょう。そのため、介護する側は常に注意しなければならなくなります。

だからと言ってずっと見張ることはもちろん、閉じ込めておくなんてことは、介護される側だけではなく介護者にとっても大きなストレスとなってしまいます。

それでは“異食”を起こしてしまったら、どう対処をすればいいのでしょうか?

異食はなぜ起こる?

認知症の高齢者の方に異食が起こる原因はいくつか考えられます。

認識力の低下

食べ物であるかそうでないかの区別がつかなくなってしまったため。誤って食べてはいけないものを口にしてしまうことは、「誤食」もしくは「誤飲」と呼ばれていますが、食べたいと思って口にしたのか間違えたのかは区別がつかないことがほとんどです。

味覚障害

口の中に入れても「食べ物ではない」と判断できなくなってしまったため。

不安やストレス

どんな人でもイライラや不安を抱えたときに、甘いものなどをたくさん食べたくなることがあります。
認知症の方の場合には、寂しさや不安、欲求不満を感じたときに、手に届くものなら何でも口に入れてしまうのです。

お腹がすいている

食事前のお腹が空いたときには、異食が見られることが多いでしょう。しかし、満腹中枢が機能しなくなっていると、空腹に関係なく異食が見られます。

異食を見つけたときの対応方法

何かを口に入れているのを見つけたら、こんな方法で対応をしてみてください。

口の中を確認する

口の中に何を入れたのかを確認します。
しかし、口に手を入れて無理やり開けてしまうと噛まれてしまうことや、慌てて飲みこんでしまうことあるので、お菓子などを用意して「こっちの方が美味しいから」と言ったり、「歯を磨きましょう」などと声をかけたりして、口の中を確認しましょう。

怒らない

怒ったり、驚いて大きな声をあげてしまうと、口の中を確認させてくれなかったり、余計に不安やストレスを募らせる原因となってしまいます。
異食を見つけると介護者の方もパニックになってしまいますが、まずは心を落ち着けて優しく話しかけましょう。

病院に連れて行く

もし飲みこんだものが電池、先端の尖ったもの、洗剤、タバコなどの場合は、ただちに病院で処置を受けましょう。
また、電池や洗剤などには、飲みこんだ場合の応急処置方法が書かれていますので、あらかじめ目を通しておきましょう。

異食の予防法と改善策

異食の予防方法や改善策には、主に以下のようなものがあります。

手に届く範囲に口に入るもの/危険なものを置かない

食べてもいいお菓子、飲み物の置き場所を決めておきます。その際に、ビニールやラップなど異物が付いているものは置かないようにしてください。そのほかの場所には口に入るものを置かないようにしましょう。

電池や先のとがったものだけではなく、食べ物であってもたくさん食べてしまうことで体調を崩してしまいかねないものがあるので注意が必要です。

異食の原因となっている不安や不満を取り除く

不安や不満の原因を取り除きます。もしはっきりとわからない場合には、笑顔で穏やかに話しかけ、自分が見方だとわかってもらうだけで、不安や不満が軽減する可能性があります。また、誰も相手をせずに一人にしてしまうことも、不安やストレスを感じる原因です。

空腹の時間を作らない

食事前の空腹時に異食が見られる場合は、おやつの時間を作って防ぎましょう。

歯磨きや入れ歯の手入れを習慣化する

認知症になると口腔ケアが十分にできていない人が多くなります。歯磨きを習慣化することで、異食を防げると言われています。

介護専門家が勧める予防方法は?

異食に関する相談は、安心介護内にもいくつか寄せられています。介護専門家からの投稿をまとめると、主に下記の4つの対応が勧められています。

・精神科に相談をする
・短期でも介護の専門施設に預け、そこでの生活を見て在宅での対応を考える
・一人で抱え込まずに、介護に直接関わっていないきょうだいなどに何らかの援助を頼む
・ケアマネジャーに相談をして、応急処置が可能な施設での介護に切り替えるなど、サービスの調整をする

また、具体的な予防方法として、こんな投稿もありました。

お菓子の袋やパッケージ(箱)、形、に似たもの(異物)は目に入らないように片づけておきましょう。

飲み物も、ペットボトルや器などに違う物を入れておきっぱなしにならないように注意しましょう。

お菓子、飲み物の置き場所を決めて、そこから出せるように、小さめの物をたくさん用意する、あるいは、パン一個でも切って数個分に分けて蓋付きの入れ物に入れる。ラップに包むのはラップごと食べる危険が有るときはしないほうがよいでしょう。

カロリーが気になるときはローカロリーのお菓子やご飯の方をカロリー制限します。

食べることのほかに興味を引くようなことを考えたり、用事を頼んで一緒にしてもらったりすることはできないでしょうか。

洗濯物をたたんだり、折り込みチラシなどをたたんでゴミ入れを作ったり、カレンダーの使い古しをメモ紙用に切ってもらったり出来ることをしてもらいます。

以前していたような仏壇のお茶やご飯の上げ下げも準備だけして後はご自分であげられ、下げるときは声かけすると下げてくれます。宗教的な事柄も意外と習慣になっていて自然とされます。しっかり鐘をたたいて手を合わせられます。

人によって生活習慣が違うと思いますが長年繰り返してきた毎日の習慣は身体が覚えていて自然にできるようです。一緒に探してみて下さい。そして気長につきあってあげて下さい。
(保有資格:介護福祉士の専門家つりがねそうさんの回答)
引用元 介護のQ&A「暴食・異食をやめさせるには

異食が始まると心配のあまりに、戸棚に鍵をかけてしまったり、特定の部屋に入れないようにしてしまったりしたくなります。
ただし、そんな行動が不安やストレスを高めてしまい、認知症や異食行動が進行してしまうことがあります。
>>認知症の方が勝手にモノをあさる行為-戸棚や寝室に鍵をつけたほうがいい?

衣服や排泄物など、異食する危険のあるものを完ぺきに取り除くのは不可能です。
できるだけ本人にも、介護者の方にも負担のかからない方法を、ケアマネジャーなどの身近な専門家と一緒に探っていくといいでしょう。