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認知症と脳のトレーニング

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認知症と脳の機能の関係

認知症とは認知機能が低下し、記憶や判断、思考などに影響が出て、次第に日常生活に支障が出てくる病気です。
>>認知症とは

脳のどの部分が機能低下するかにより、現れる症状は異なります。

たとえば海馬に変化が起こるとついさっきのことを忘れてしまいやすく、前頭葉や側頭葉に変化が起こると、性格の変化や常識はずれな行動が目につくようになります。

脳の機能の低下を防ぐには、脳全体を働かせて、たくさんの血液を流して、栄養や酸素を行き届けるのが大切です。

しかし、読書やゲームなどの精神的な刺激や人との交流、運動などをせずに単調な日常生活を送っていると、どうしても動かなかったり、動きにくい脳の部分があったりします。するとその部分の脳の血流が悪くなり、認知機能が低下してしまうのです。

認知症と脳の変化は密接に関係しており、認知症の予防や進行を遅くするのに脳のトレーニングが有効だと言われています。

認知症予防のためのトレーニング

自覚症状がなくても、40代以降になると脳は少しずつ萎縮していきます。物忘れがひどくなったり、人や物の名前が出てこなくなったりすることは、多くの人が経験していることでしょう。

それではどんなトレーニングが認知症予防や発症後の進行予防に有効なのでしょうか。 

精神に刺激を与える活動

脳のトレーニングと言うと、頭を使う活動を真っ先に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか? 具体的には下記のような活動がお勧めです。

下記のような精神に刺激を与える活動を週に1回以上している人は、軽度認知障害(MCI)を発症するリスクが低下するという研究結果もあります。

読み書き

読書をしたり、新聞のコラムなどを音読したり、書き写したり、ブログなどを書いてみたり、俳句などを作ってみたり―。こういった読んだり書いたりといった活動を日常生活に取り入れましょう。特に日記を手書きする作業は、その日の出来事や漢字を思い出したり、文章を構成したりと、様々な脳の機能を使うのでお勧めです。
>>進行予防に読書を!認知症の人でも読みやすい本が発売される

パズル、囲碁、オセロなどのゲーム

カナダのトロント大学は、認知症予防のトレーニングとしてパズルが有効だと発表しています。また、相手の思考を読み取って行うオセロや囲碁、麻雀などは、脳を活性化させてくれるでしょう。

自分も楽しみながらできるところが、脳機能によりよい刺激を与えてくれます。 

また、なつかしいモグラたたきなどのゲームを認知症予防に利用している施設もあります。
>>高齢者がリハビリを“楽しむ”という発想-「たのリハ」とは?

パソコン

アルツハイマー型認知症を発症するリスクが高い遺伝子を持っている人でも、インターネットやネットゲームなどのコンピューターの利用で、軽度認知障害(MCI)を予防できるとの研究結果もあります。

外国語の学習

母国語以外の言語をしゃべる人は、年をとってからも認知能力が高いことがわかっています。外国語の習得は、「年をとってから学んでも脳にメリットがある」と研究者はコメントしています。

家族以外の人との交流

精神的な不安定さの原因となる孤独。できるだけ人と接する機会を設けましょう。特に家族以外の人と積極的に交流することが、脳によい刺激を与えて活性化させてくれます。

また、毎日頻繁に家族以外と交流している人と比べて、交流が週1回未満の高齢者は、要介護になるリスクが1.4倍高医と言う研究結果もあります。

計算

計算は認知機能を保つのに有効です。また、アルツハイマー型認知症などを発症すると、買い物の際にお釣りなどの計算がうまくできなくなります。

簡単な足し算や引き算などを決められた時間内に行ったり、散歩をしながら目についた数字をどんどん足していったり、買った物の概算を計算しながら買い物をしたりしたり、おつりを自分で計算するようにするとよいでしょう。 

体を動かす

ラジオ体操や散歩、軽い運動、ダンスなど、どんなことでも構いません。血圧があまり上がらない程度の歩行を行うことで、海馬の血流が良くなることがわかっています。

また、運動をしながら一緒に頭を使う活動をするコグニサイズや、誰にでもできる簡単な動きで脳に刺激を与えるライフキネティックなどのエクササイズもお勧めです。
>>コグニサイズとは 頭と体を使う認知症予防

さらに、体を動かすことで熟睡できるようになり、生活リズムが整います。 

手先を使う

折り紙や塗り絵、楽器演奏など、考えながら指先を使う作業は脳を刺激します。特に塗り絵は、色を選んだり塗ったところを想像したりすることから、脳をバランスよく刺激してくれるでしょう。 
>>新しい趣味にお勧め!気軽に始められる“大人のぬり絵”

認知症の症状改善のためのトレーニング・療法

認知症を患ってしまった場合でも、諦めることはありません。脳のトレーニングにもなる下記のような療法を行えば、症状改善や進行抑制といった良い効果が得られることがあります。いくつかの具体的な療法をご紹介しておきましょう。 

音楽療法

音楽を利用して、情緒の安定やうつ状態の回復、集中力の回復、運動能力の維持や工場などの心身の健康回復をはかる方法です。

ただ聴くだけではなく、音楽に合わせて歌ったり、手拍子を打ったり、さらには太鼓やタンバリンを鳴らすことで脳が活性化します。 
>>【漫画】“なんちゃって”でも効果を実感!~音楽療法でイキイキ~

回想法

古い記憶を蘇らせることで精神を安定させる「回想法」と呼ばれる方法があります。長く続けることで認知症の予防や症状の改善が期待できるそうです。

専門家も存在していますが、家庭でも簡単にできる方法です。おじいちゃんの子ども時代の話を孫に聞いてもらったり、昔流行した音楽を流したり、思い出の品や古い写真を飾ったりするだけでも記憶は刺激されます。
>>【漫画】思い出話で認知症ケア!「回想法」とは?~永遠の60歳!!~

学習療法

簡単な計算を素早く解いたり、文章を音読したりといった学習を1日30分続けることで、認知機能、コミュニケーション機能、身辺自立機能の維持や改善を目指す方法です。

一人で黙々と学習するのではなく、介護家族などの支援者がほめたり、変化を見つけて指摘したりといったコミュニケーションを取るのがポイントです。

作業療法

活動を通してイキイキとした日常を取り戻すことが目的のケアのことです。

具体的には体操や散歩などの「運動」、園芸や料理などの「趣味活動」、手工芸などの「芸術活動」、将棋やカジノなどの「ゲーム」などがあります。

外国語習得、読み、書き、そろばんなどの「学習」や演奏や歌唱などの「音楽」も作業療法に含まれます。