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軽度認知障害(MCI)とは 症状・診断・治療法

軽度認知障害(MCI)とは

軽度認知障害(MCI)とは

軽度認知障害とは、 認知症が疑われるけれどはっきりとわからない、健常者と認知症の中間にあたる状態です。英語で「Mild Cognitive Impairment」。略してMCIとも呼ばれています。

これは認知機能の「記憶」「決定」「理由づけ」「実行」などのうち、どれか1つに問題があるものの、日常生活には差し障りがない状態です。そのため周囲からの支えがあれば、日常生活にそれほど支障はありません。

軽度認知障害(MCI)の3つの定義

以前は、記憶障害を中心とした5つの定義が診断の基準として使われていましたが、2003年から3つの定義が提唱されるようになりました。

1.本人または家族が認知機能低下(記憶、決定、理由づけ、実行)を訴えている
2.認知機能は正常ではないが、認知症の診断基準を満たさない
3.複雑な日常動作に最低限の障害はあるが、日常生活は普通に過ごせる

軽度認知障害(MCI)の種類と症状

軽度認知障害(MCI)には、2つの種類があります。

健忘型

年齢相応を超えたもの忘れといった記憶障害が出る軽度認知障害(MCI)です。
>>物忘れと認知症の違い

放置すると約50%、診断された人でも約15%がアルツハイマー型認知症に進行するといわれています。

非健忘型

記憶障害ではなく、失語や今までできていたことができなくなるといった失行が出ます。
>>認知症の「失行」とは 症状と対処法

放置すると多くが前頭側頭型認知症やレビー小体型認知症に進行します。

軽度認知障害(MCI)は必ずしも認知症になるわけではない

認知症の予備軍とされている軽度認知障害ですが、診断を受けて生活習慣を改善することで認知症の発症を防いだり、遅らせたりすることが可能です。また、健常に戻る人も1割程度いると言われています。

軽度認知障害(MCI)の診断方法

軽度認知障害には確立された診断方法はありません。そのため、専門医でも判断が難しいのが現状です。

一般的な診断

一般的には、病院で認知症と同じ認知機能テストやMRIなどの画像診断検査を行い、認知症ではないかどうかを確認します。
>>認知症で病院にかかる方法

認知症ではないと判断されたら、認知機能を評価して総合的に判断することになります。

《評価される認知機能》
・記憶
・言語機能(聞いたり読んだりした言葉を理解できるかなど)
・遂行機能(計画をして行動できるかなど)
・視空間機能(遠近感に問題がないか、地図や絵を見て立体が想像できるかなど)
・推論
・注意力

兆候がわかる血液検査も

将来的にアルツハイマー型認知症に進行が見込まれる軽度認知障害(MCI)の場合、その兆候を発見する血液検査があります。

これは、アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβペプチドの蓄積を血液検査で間接的に評価して、軽度認知障害(MCI)のリスクを調べるというものです。 

同時にアルツハイマー病の発症リスクが高くなるというApoE4遺伝子についても調べることもでき、早いうちから自身のリスクを把握でき、自覚症状がないうちから軽度認知障害(MCI)を識別できる方法として期待されています。 

筑波大学が2015年6月に発表した研究結果によると、80%の精度で認知機能健常と軽度認知障害(MCI)を識別できたということです。

自宅でできる「長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」

全9問のテストの結果から、認知症の傾向を探る「長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」は、自宅で気軽にできる認知症簡易診断プログラムです。

あくまでも目安とはなりますが、結果によっては専門医を受診するきっかけにはなるでしょう。

見ながら簡単に診断できる動画はこちらから。
>>「もしかしたら?」と思ったらやってみよう!動画を見ながらできる長谷川式認知症スケール

その他、日常生活の中で軽度認知障害(MCI)に気づく方法や予防方法、気づいたときの対処方法については、こちらの記事を参考にしてください。
>>家庭でできる軽度認知障害(MCI)のチェックと対応方法

軽度認知障害(MCI)の治療

軽度認知障害(MCI)のうちに改善策をとることで、認知症の発症を遅らせることも可能です。軽度認知障害(MCI)の段階で、低下する機能を重点的に鍛えるとよいでしょう。

トレーニング

エピソード記憶のトレーニング

体験したことを記憶するため、2日遅れの日記をつけたり、買い物した翌日に思い出しながら家計簿をつけたりする

注意分割機能のトレーニング

複数のことを同時に行う機能を鍛えるため、料理を同時進行で複数作ったり、人と話す時に相手の心情を察したりする

計画力のトレーニング

段取りを考える機能を鍛えるため、旅行の計画を立てたり、頭を使うゲーム(麻雀、将棋)をプレイしたりする

投薬治療

軽度認知障害の段階で、予防や症状改善のためにアリセプトを処方されることがあります。
>>アリセプト(ドネペジル)とは 利用者の声もご紹介

早いうちから服用したほうが大きな効果が期待できると言われていますが、認知症ではないのにと抵抗があるかもしれませんし、使用については医師によって意見が異なるのも事実です。

医師と相談の上、当事者に判断を任せるといいでしょう。

軽度認知障害(MCI)に関する最新研究

まだ確立されていない診断方法や予防、治療方法に関して、日々新しい研究が発表されてきています。その一部を紹介しましょう。

予防や治療についての研究

日常的にコーヒーなどのカフェインをある程度摂取している高齢女性は、軽度認知障害(MCI)を発症するリスクが低いことがわかりました。毎日コーヒーを1,2杯飲む習慣でも、認知症のリスクを下げられるという研究結果もあります。
>>高齢者の女性は1日2、3杯のコーヒーで認知症予防が可能?【最新研究】

健忘型の軽度認知障害(MCI)には針治療が有効だという研究結果が、中国・武漢大学中南医院の医師らによって報告されています。
>>針治療は軽度認知障害にも効果的?【最新研究】

パズルやクロスワードなどのゲーム、読書、インターネットを含むコンピューターの利用、人づきあいという精神を刺激する活動を週に1回以上している人は、軽度認知障害(MCI)になるリスクが低いことがわかりました。
>>精神を刺激する活動でアルツハイマー病のリスクが低下 アポE4キャリアも【アルツハイマー病研究の最前線】

診断についての研究

2016年3月に発表された研究では、軽度認知障害(MCI)の段階では、女性の方が男性より言語性記憶が失われにくい可能性が指摘されました。さらに調査を進め、結果によっては診断基準や方法が見直されるかもしれません。
>>診断基準が変わる?女性は言語性記憶が失われにくい可能性【アルツハイマー病研究の最前線】

また、軽度認知障害の前に起こるとされている、社会への適合性や行動の変化についての研究も進んでいます。
>>気分や衝動、社会適合性などの変化=認知症の兆候?チェックリストを公開

軽度認知障害(MCI)の前段階の研究として、脳の変化は始まっているけれども、まだアルツハイマー病や軽度認知障害(MCI)の症状が出ていない“前臨床期アルツハイマー病(プレクリニカルAD)”という状態の研究も進められています。
>>頭の中に地図を思い浮かべるのが苦手=アルツハイマー病の潜伏期?【最新研究】