高齢者の食事介助のポイントについて解説していきます。
※嚥下障害のある方の介助には様々なリスクが伴うので無理をせず、慎重に行うことを心がけましょう。適切な全身管理を行う医師の指示に必ず従ってください。
食事時の好ましい姿勢のポイント
【座位を保てる場合】
座位が保てる場合は、できるだけ椅子や車椅子に座ってテーブルで食事
をとるようにしましょう。少し前かがみになるようにすると、自然と噛む力
が強まり、誤嚥も起こしにくくなると言われています。
- テーブルの高さは、手を置いたときにひじが90 度に曲がる程度に。
- 顎を引き、背筋を伸ばして前かがみの姿勢に。背中にクッションなどを置いてもよい。
・・・など
【上半身を直角に起こせる場合】
- 背もたれを60 度以上起こす。
- 背中や腰、頭など必要な箇所に枕やクッションなどを入れて、顎を引いた状態に。
・・・など
【上半身を30 度くらい起こせる場合】
- ベッドを30 度程度に起こす。
- 頭の後ろに枕などを入れて、顎を引いた状態に
・・・など
また、長時間同じ姿勢は避けましょう。
介護を受ける方にとってのベストポジションを見つけることが重要です。
食前~食後の食べさせ方のポイント
対象者にあった食物形態を確認し、気が散らないように食事に意識を集中させ、
なるべく疲れない時間(30 分程度)内に食べ終えるようにしましょう。
【食事時の環境チェックポイント】
- テレビなど興味をそらすものがないか。
- 使い慣れた使いやすい食器が揃っているか。
- 介助者もリラックスしているか。
(多忙で心に余裕がないと、せかしたり、雑な介助になりがちです)
他にも
【食事前のチェックポイント】
【食事中のチェックポイント】
にも気をつけてみましょう。
介助者の心得
介助する際には以下について気をつけておきましょう。
【介助者のチェックポイント】
●介助者の位置は適当か。
→対象者に上を向かせないようにします。
●声かけをしているか。
→何を食べるか対象者に見せ「しっかり飲み込みましょう」といった声かけをしましょう
・・・など
【この記事の監修者】
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