趣味を持つことが認知症予防に効果的だと聞いた事があるのではないでしょうか?特に「絵画」などのアートが趣味の人の場合、認知症に至る前段階と言われている軽度認知障害(MCI)のリスクが低いという研究結果もあります。
「絵画」というと自分にできるか不安になったり、道具を揃えなければいけなかったりと、 ハードルが高く感じられ、新しい趣味としてはなかなか挑戦しづらいかもしれません。
ただ「ぬり絵」なら、もっと気軽に楽しめるのではないでしょうか?
今回は大人の趣味として人気の「大人のぬり絵」を紹介します。
介護をしながら一緒に楽しむことも、一人で楽しんでもらうこともできますね。
高齢者の方にぬり絵がオススメな理由
高齢者の方にぬり絵がオススメな理由には、こんなものがあります。
認知症予防
高齢になると認知症の心配は避けられないものですが、ぬり絵には認知症リスクを減らすリスクがあると言われています。というのも、“色を塗る”作業により、前頭葉の血流がよくなって、記憶力低下を予防してくれるからです。
子どもの遊びというイメージがある「ぬり絵」。
しかし、ひと口で塗り絵といっても、絵柄を見て使う色を選び、色えんぴつを手で持って実際に色を塗っていくという、さまざまな動作が要求されます。それを完成まで繰り返すわけですから、実はかなり脳を働かせる作業なのです。
近年、認知症予防をテーマにしたぬり絵の書籍が販売されるなど、高齢者の認知症予防の手段としてぬり絵への注目はますます高まっています。
ぬり絵の効果
高齢者の方にぬり絵がオススメな理由は認知症予防だけではありません。
例えば、次のような効果が期待できます。
- 感情や思考のコントロールがしやすくなる
- ストレス解消
- 自律神経を整える
- さまざまな色に触れることで、花を飾るのと同じ癒しの効果が期待できる
- 半身マヒなどがある方でも挑戦することができる
日々のストレスに悩む高齢者の方にとっても、ぬり絵はとても良いものなのです。
それに、いくら認知症予防になるといっても、ストレスが溜まるようなことは続けられませんよね。ぬり絵のようにリラクゼーション効果があるものなら、楽しんで取り組める可能性が高いでしょう。
なにか趣味を持ちたいと考えている方は、ぜひ一度ぬり絵を試してみてください。
子どものぬり絵と何が違う?
大人のぬり絵が子どものぬり絵との違う大きなポイントは、線が細かいことです。
細かなぬり分けが必要とされるため、子どものぬり絵よりも頭を使う場面が多く、脳をより活性化させることができます。
さらに、大人のぬり絵と子どものぬり絵とでは題材も異なります。子どものぬり絵は子どもに人気なキャラクターものなどが好まれる一方、大人のぬり絵は名画や浮世絵、写真から色を抜いたものといった大人好みのものが題材として使われることが多いようです。
色鉛筆やクレヨン、水彩絵の具を使って美しく仕上げましょう。
書籍やダウンロードで気軽に手に入る
大人のぬり絵は書店などで購入できるほか、ウェブサイトで配布されているものをダウンロードして楽しむこともできます。
ここでは、オススメのぬり絵サイトをご紹介します。
【オススメの大人のぬり絵:外部サイト】
「ひな祭り」や「七夕」、「お正月」など、季節や行事にちなんだかわいいぬり絵がたくさん用意されています。その時期にあったぬり絵を選んで楽しむと、四季の移り変わりを身近に感じられて良さそうです。
こちらのサイトのぬり絵は、スニーカーやギター、絵柄のあるハンカチなどがモチーフになっています。モチーフは生活に身近なものですが、イラストがとても華やかで、オシャレが好きな方に特にオススメです。
JR西日本の人気の車両のぬり絵です。「嵯峨野トロッコ列車」など名所の風景が背景に描かれたものも。車両に色を塗るのは難しそうに感じられるかもしれませんが、すでに色がぬられた「完成イメージ」も一緒に掲載されており、気軽に始められます。
>>春秋社「新・マンダラ塗り絵ギャラリー」(初級〜上級向け)⭐︎
書籍で販売され、「癒される」と人気を集める春秋社のマンダラぬり絵シリーズを、4種類おためしで試せるウェブページです。
ヨーロッパや日本の風景を題材にした、おしゃれでやさしい雰囲気のぬり絵が配布されています。着色例やぬり絵のコツの記載もあり、まるで画家になったような気分で楽しめそうなぬり絵です。
>>高齢者レクリエーション、お年寄りのための塗り絵(無料ぬりえ)(初級~上級向け)
高齢者レクリエーションのための無料ぬり絵がダウンロードできるウェブサイトです。高齢者の方が好みそうなモチーフの美しいぬり絵が揃っていて、「易しい塗り絵」「やや難しい塗り絵」「難しい塗り絵」という難易度別になっています。
歴史に興味がある方に特にオススメなのがこちらのウェブサイトです。織田信長や上杉謙信といった歴史上の人物たちのぬり絵が楽しめます。
こちらは美人画・童女画家の喜翔さんのウェブサイトです。”「喜翔のぬりえ」無料ダウンロード”というコーナーがあり、そこで美人画・童女画のぬり絵が入手できます。美人画・童女画のぬり絵なんてとてもめずらしいですよね。
>>Canon Creative Park「ぬりえ」(中級〜上級向け)⭐︎
Canonの無料ペーパークラフト集「Creative Park」でも、ぬり絵が配布されています。恐竜、科学、フクロウ、キャノンのキャラクターなど、題材は多種多様。かなりリアルで迫力ある恐竜の塗り絵もあります。
>>brother「今日から始める 大人の塗り絵」(中級〜上級向け)⭐︎
こちらのbrotherのサイトでは、「今日から始める 大人の塗り絵」と題して、塗りごたえのあるぬり絵が掲載されています。各都道府県の観光名所から10箇所がピックアップされてぬり絵になっているので、旅行好きの方はぜひ覗いてみてください。
どのウェブサイトからもぬり絵を無料でダウンロードできるので、自宅などでプリントしてすぐにぬり絵を始めることができます。これだけいろんな種類のぬり絵があれば、飽きずに続けられるのではないでしょうか。
大人のぬり絵は100円ショップでも販売されています。もっとぬり絵もほしいという場合には、書店や100円ショップに足を運んでみるもの良いですね。
※この記事は2020年3月時点の情報で作成しています。