【介護漫画】入院中も「エコノミークラス症候群」に要注意!~踊るおじいちゃん~

ベッドに横たわる姿は痛々しく思えるものです。

少しでも楽に過ごしてほしいと、 いろいろ試行錯誤している人も多いかと思います。

でもベッドの上のご本人は、 心配そうな顔よりも笑顔を見たいのかもしれませんね。

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エコノミークラス症候群とは?

静脈などにできた血栓が、血管の中を流れて肺の動脈に詰まっていまい、 「肺塞栓症」を起すことを「エコノミークラス症候群」と呼んでいます。

肺塞栓症を起こす前の症状として、 約半数に「脚のはれ」、 4人に1人に「脚の痛み」、 10人に1人以下に「脚の赤み」が発生します。

肺塞栓症を起こしてからは、 4人に3人に「呼吸困難」、 2人に1人に「胸の痛み」、 3人に1人に「冷や汗」または「不安感」、 4人に1人に「失神」または「動悸」、 このほか、発熱や咳、血痰などの症状があります。

数回の発作を繰り返すうちに危険な状態になっていきます。

肺塞栓症を起こす人の半数は「入院中」

いわゆる「エコノミークラス症候群」と聞くと、 飛行機や車などで長時間座っているときに起こす症状のような気がしますが、 実は「肺塞栓症」を発症する人の半数は入院中の患者さんだということです。

特に肺塞栓症を起こしやすいのは、こんな方だと言われています。

・60歳以上(高齢になればなるほど死亡率は上昇) ・寝たきり ・足の麻痺がある ・悪性腫瘍(がん)で化学療法を受けた ・太っている ・糖尿病、高血圧などの生活習慣病がある ・過去に深部静脈血栓症、心筋梗塞、脳梗塞などを起こした事がある ・深部静脈血栓症、心筋梗塞、脳梗塞などを起こした家族がいる

予防方法とは

厚生労働省が勧めている予防方法にはこんなものがあります。

・長時間同じ(特に車中等での窮屈な)姿勢でいないようにしましょう。 ・足の運動をしましょう。 (例) -足や足の指をこまめに動かす。 -1時間に1度は、かかとの上下運動(20―30回程度)をする。 -歩く(3-5分程度)。 ・適度な水分を取りましょう。 ・時々深呼吸をしましょう。 (引用元:深部静脈血栓症/肺塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)の予防Q&A)

また、漫画にも登場した圧迫力が強いストッキングの着用も有効です。

どれくらい圧迫が必要かは医師の判断になるので、 気になる方は一度主治医の方に相談してみてください。

足の血流を良くする方法

以前安心介護内にこんな質問が投稿されました。

施設で座っていることが多いせいか、足の血流が悪く、手足が冷えています。靴下は履いていますが、むくみも見られるので何か良い方法はないでしょうか? フットバス以外で解決策があれば教えてください。 引用元 介護のQ&A 「足の血流を良くしたい」

専門家の方から寄せられた回答には、こんなものがありました。

むくみについて

・施設に入っているのなら、ケアマネジャーにむくみがあることを伝え、 ケアプランに入れてもらう

・むくみがひどいようなら医師に見せる

・足を下ろさないリクライニング式の車イスを使用する

・ベッドなどで横になるときに、足を心臓よりも高い位置にする

マッサージや運動をする

・足先やかかとの上下運動をする ※足がつらないように一度にたくさんやらない

・全身の血流を良くするために歩く

・ふくらはぎのマッサージ

その他

・血流がよくなる靴下を履く

・漢方を試す

一般の方からの応援コメントでは 「毛糸のパンツを履いたりして腰を温める」なども提案されていました。

また、長く座ったままでいると エコノミークラス症候群にかかりやすいので 「問題ですね」とコメントする専門家の方もいました。

冒頭の漫画は、ちびねこさんよりご応募頂いた介護エピソードを元に作成させて頂いております。漫画として分かりやすくするため内容及び設定を一部改訂させていただいております。また、応募いただいたエピソードから漫画を作成しております都合上、登場人物のキャラ設定などが都度異なることがございますが、ご容赦下さい。この漫画はフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。