高齢になると、手先の細かい作業が難しくなってくることがあります。
そのために靴の脱ぎ履きが億劫になってしまい、外に出かけることを嫌がるようになることも少なくありません。しかし外に出て歩くことは、高齢者にとってはとても大切なことです。
できるだけ一人でも外出ができるようにしたいものです。
そのための3つのポイントを紹介します。
自分でできる工夫をする
高齢者の外出意欲を損なわないためにも、できるだけ多くのことを高齢者自身が一人でできるようにしてあげましょう。
手先の細かい作業がやりづらくなってくると、高齢者はすぐに「できない」と言って誰かにやってもらおうとするかもしれません。
しかし本人が「できない」と言ったからといって、すべての作業を援助することはよくありません。
何でもやってあげてしまうと、高齢者は頼めばやってもらえると思って、自分では何もしなくなってしまいます。
できるだけ高齢者が自分で行えるように、介護者や周囲の人が工夫してあげましょう。
高齢者の自立と考えることが大切です。
たとえば一部のみを手伝うなど、高齢者が「何ならできるのか」を考え、促してあげるようにしてください。
介護靴・リハビリシューズを選ぶ
高齢者に自分で靴を脱ぎ履きしてもらうためには、高齢者のために作られている介護靴やリハビリシューズを選びましょう。
介護靴やリハビリシューズは、いろいろなタイプのものが販売されています。また、横幅が選べたり、店によっては左右で違うサイズが買えたりするのも特徴です。
利用者に合ったタイプの介護靴を選んで、できるだけ自力での脱ぎ履きができるようにしてあげましょう。
種類だけでなくデザインも豊富ですので、お気に入りの一足を見つけてみてください。それだけで、高齢者も楽しく外出ができるようになるでしょう。
介護靴の種類には以下のようなものがあります。
屋外用介護靴
屋外用の介護靴は幅が広く、履き口に足が入れやすくなっています。その特徴は、靴底のクッションや通気性、軽さなどにこだわった仕様です。
つまり、高齢者が負担に感じない靴となっています。
介護靴ではなくても、高齢者向けに類似した靴を扱っているお店もあるでしょう。
屋内用介護靴
屋内用の介護靴は、家の中でのつまずきや滑りが心配な高齢者におすすめです。また、脱ぎ履きがしやすいのでデイサービスでの利用にも便利です。
選ぶ際には滑り止めが付いているものを選びましょう。
また、小さな段差につまずないよう、つま先がやや上向きに反っているタイプなら、スリッパや靴下より安心です。
ただし、屋内用は防水加工がされていないものが多いので、車椅子のままで外出するような場合は注意してください。
着脱しやすいタイプ
介護靴には、開け閉めする部分がマジックテープになっているものや、片手で脱ぎ履きできるもの、手を使わずに履けるスリップオンタイプのものなど、脱ぎ履きのしやすさを考えた靴がたくさん揃っています。
Vステップ06
快歩主義 M003 紳士用
柔らかいタイプ
甲や足先が柔らかいタイプは、足を締め付けず、腫れやむくみのある方にお勧めです。また、外反母趾やリウマチなどによる変形などの痛みを軽減できます。
足の状態によって、開け閉めする部分が調整しやすいものを選ぶといいでしょう。
ダブルマジック
デザインにこだわったタイプ
高齢者用の靴だからと言って、地味なものばかりとは限りません。履きやすさや歩きやすさにこだわりつつ、デザインや色合いにこだわった介護靴もたくさんあります。
買い物をするところから、介護者の方と一緒に楽しめるといいですね。
すたこらさんソフト 華 はな
らくらく L007
環境整備も大切
また、靴の脱ぎ履きをする玄関の環境の整備も大切です。
靴の着脱がしやすいよう手すりを置いたり、段差を解消する踏み台を置いたりするだけでも足腰の負担軽減・身体が硬い方の着脱負担を軽減することが出来ると思います。
玄関の手すり
・転倒防止につながる
・安定する
・足腰の負担軽減になる
段差解消の踏み台
・足腰の負担軽減になる
・段差の解消になる
・転倒防止につながる